検索ワードと「自然栽培」

皆さま こんにちは。

当会のホームページをリニューアルして、丸2ヶ月が経ちました。

毎日、本当にたくさんの方にお越しいただき、感謝の気持ちで一杯です。

自然栽培のことを深く知りたい自然栽培ファンの皆さまへ、

今日は長くなりますが、ちょっとしたウラ話を^^

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当会のホームページへ入ってくる検索ワードで、上位によくあるのが以下のようなもの。

「自然農法」「自然栽培農法」「木村自然農法」「木村式自然農法」等々。

これ、どれも近いのですが、本当は「自然栽培」なのです。

 

木村さんの著書や講演をよーく読んだり聞いたりしていると、「農法」「法」という言葉を、

じつは基本的にはお使いになっていません。

これは、「法」という名の下でくくってしまうことによって、

実践者が「~ねばならない」という思考に陥ることを避けたいという、

木村さんの思らなんです。(木村さんの何気ない言葉には、時々深い示唆が隠れています)

 

実践する場所、環境、作る作物・品種、…

ありとあらゆるものの条件は違います。

 

青森県と岡山県では、環境は違います。

同じ県内でも山間部と平野部では、

環境が違います。一枚の田んぼでも、

日当たりのよい部分と日陰の部分に分かれます。

育てるものが在来種と人工交配種では

生まれ持ったクセに違いがあります。

 

つまり、実践者は自分に与えられた条件を

よーく観察しながら、

自然栽培の指針は根底に持ちながらも、

栽培していく方向性は自分で考えるのが大切、

自立が求められる、ということなのです。


ですから、「自然栽培のマニュアルに書いてある通りにしたら、変なことになった」と思う前に、

自分のしていること、環境や条件など、目の前で起きている事象を、客観的な視点に立ち返って、

よーく観察していただきたいのです。情報リテラシーが大切ということですね。

ここにも、「自然栽培」の精神が宿っているともいえます。

2011年度の説明会の様子 講師は㈱木村興農社 熊田研究員
2011年度の説明会の様子 講師は㈱木村興農社 熊田研究員

 

「そんなこといわれても、初めてなんじゃけん、

 自分だけで判断できんよ」

という声も勿論あるわけで、そのためにも、

当会は一人でも多くの生産者さんを募り、

相談しあえる仲間を増やしていきたいのです。

(というわけで、生産者説明会へのご参加、

 お待ちしております♪)

せっかちな方の中には、自然栽培の「定義」なるものをバシッ☆と決めたくなる方も多いのですが、

(お気持ち、よくわかりますし、お問い合わせにも多くあります)

このように自然栽培は、圃場環境や実践者の個性がダイレクトに反映され、

その様子も個々によって千差万別、という背景があるため、

現時点で定義を固定することには慎重になったほうが賢明、というのが当会の姿勢です。

「定義を尋ねてもハッキリ言わんし、優柔不断で、なんだか怪しい!」と時々言われるのですが(汗)

こうした考えがあることを、ぜひご理解いただければと思います。

 

当会は、できるだけ多くの生産者さんに「自然栽培」を実践していただくことで、

ケース・スタディから一旦離れ、たくさんの事例を蓄積しながら

統計的に検証することを意識し、帰納的・演繹的双方のアプローチを目指しています。