
皆さま こんにちは。
当会のホームページをリニューアルして、丸2ヶ月が経ちました。
毎日、本当にたくさんの方にお越しいただき、感謝の気持ちで一杯です。
自然栽培のことを深く知りたい自然栽培ファンの皆さまへ、
今日は長くなりますが、ちょっとしたウラ話を^^
***
当会のホームページへ入ってくる検索ワードで、上位によくあるのが以下のようなもの。
「自然農法」「自然栽培農法」「木村自然農法」「木村式自然農法」等々。
これ、どれも近いのですが、本当は「自然栽培」なのです。
木村さんの著書や講演をよーく読んだり聞いたりしていると、「農法」「法」という言葉を、
じつは基本的にはお使いになっていません。
これは、「法」という名の下でくくってしまうことによって、
実践者が「~ねばならない」という思考に陥ることを避けたいという、
木村さんの思いからなんです。(木村さんの何気ない言葉には、時々深い示唆が隠れています)
実践する場所、環境、作る作物・品種、…
ありとあらゆるものの条件は違います。
青森県と岡山県では、環境は違います。
同じ県内でも山間部と平野部では、
環境が違います。一枚の田んぼでも、
日当たりのよい部分と日陰の部分に分かれます。
育てるものが在来種と人工交配種では
生まれ持ったクセに違いがあります。
つまり、実践者は自分に与えられた条件を
よーく観察しながら、
自然栽培の指針は根底に持ちながらも、
栽培していく方向性は自分で考えるのが大切、
自立が求められる、ということなのです。

ですから、「自然栽培のマニュアルに書いてある通りにしたら、変なことになった」と思う前に、
自分のしていること、環境や条件など、目の前で起きている事象を、客観的な視点に立ち返って、
よーく観察していただきたいのです。情報リテラシーが大切ということですね。
ここにも、「自然栽培」の精神が宿っているともいえます。

「そんなこといわれても、初めてなんじゃけん、
自分だけで判断できんよ」
という声も勿論あるわけで、そのためにも、
当会は一人でも多くの生産者さんを募り、
相談しあえる仲間を増やしていきたいのです。
(というわけで、生産者説明会へのご参加、
お待ちしております♪)
せっかちな方の中には、自然栽培の「定義」なるものをバシッ☆と決めたくなる方も多いのですが、
(お気持ち、よくわかりますし、お問い合わせにも多くあります)
このように自然栽培は、圃場環境や実践者の個性がダイレクトに反映され、
その様子も個々によって千差万別、という背景があるため、
現時点で定義を固定することには慎重になったほうが賢明、というのが当会の姿勢です。
「定義を尋ねてもハッキリ言わんし、優柔不断で、なんだか怪しい!」と時々言われるのですが(汗)
こうした考えがあることを、ぜひご理解いただければと思います。
当会は、できるだけ多くの生産者さんに「自然栽培」を実践していただくことで、
ケース・スタディから一旦離れ、たくさんの事例を蓄積しながら
統計的に検証することを意識し、帰納的・演繹的双方のアプローチを目指しています。