
皆さま こんにちは。日頃当会を応援してくださっている多くの皆さまへご報告です!
4月12日、JA岡山中央会の堀川進会長と、NPO実行委員会のメンバーで、
伊原木隆太岡山県知事との面談に行ってまいりました。
伊原木県知事は、以前から自然栽培について大きな関心を持たれ、
当会を応援してくださっています。
事務局へは日頃、各団体からの研修視察・取材依頼や、県内へ移住しての就農希望、
食のより高い安全を求めた消費者からの要望など、数多くのお問い合わせが後を絶ちません。
こうした多岐に渡るニーズにお応えしていくためにも今後、県とも連携をとりながら、
これまでの農政の取組みに自然栽培も新たに加えていただき、農業の改革に寄与できる手法の
一つとして認知されるよう、私たちはあらためて要望書を提出いたしました。

堀川会長も、地球環境の保全を大切にした
農業を岡山県から発信することの重要性、
また岡山がそうした地盤・条件に恵まれた
ポテンシャルの高い土地柄であることを
力説され、
自然栽培が、会長の考えるこれからの
時代に合った農業のあり方と同じ方向へ
向いていることを示してくださいました。
環境先進国への海外視察などの見聞も豊かな会長は、日本人の「几帳面さ」「清潔感」「技術力」
といった美点や、四季織り成す日本の美しい風景を生かすことで、日本にしかできない日本ならではの
農業スタイルを再構築し、海外へもどんどん展開していけることをお考えです。
そして、自然栽培もほかの栽培方法と同様、協力体制を整え推進していく、と力強いメッセージを
添えてくださいました。
いつも思うことですが、ご自身も鍬を持ち土と向き合い、農家として長く歩んでこられてきたがゆえの
堀川会長の言葉には、実体験から来る重みと説得力があり、圧倒させられます。


伊原木県知事からも、産学官民一体となった連携の可能性をご提案いただき、今後当会は関係各課との
プロジェクトチームの構築へ向けて、大きなステップを踏むことになりそうです。


知事との面談後、すぐに農林水産部へもご挨拶に。
(このあたりのスピード感は当会の得意とするところです・笑)
会のしくみや、これまでの資料、栽培手引き等を提出し、すべてをオープンにご説明した上で、
自然栽培の過程の記録・調査・研究などの実施についてもお願いしました。
どのような連携が取れるか、リサーチクエスチョンの設定からまずは入っていただけそうです。
さぁ、自然栽培が新たな展開を作ることになりそうです!
じつは岡山県は、国内初の、有機栽培発祥の地でもあります。
“JAの鼻つまみモノ” とまで揶揄されながらも、岡山市高松農協(当時)の藤井虎雄氏を始めとする
多くの人々の地道な努力が、今の全国的な有機栽培の地位を確立するまでに至っています。
その岡山県が、再び 今度は自然栽培へも着手することに…!
古代、稲作の発祥の地だったともいわれる吉備の国、岡山。これは何かの因果でしょうか。
私たちも、先人たちの偉業に敬意をはらい、自然栽培が他の栽培方法と対立するものではなく、
同じ想いに立っていることをお伝えし続けていきたいと思います。
***
当会がこの取組みを始めて丸3年。
「農薬も肥料もやらないで出来るわけがないじゃないか!」
「何かの思想に偏った農法じゃないのか?」
これまでに何度となく自然栽培を警戒する声が上がってきました。
私たちは、自然栽培が決して俗っぽいものではなく、科学的な検証もされることで、
現実的なものとして広く一般社会に受け入れられることを願い、
自然栽培の先駆者たちの想いと共に、岡山の地で取り組んできました。
各4JA営農部長を含めた実行委員のメンバーは、Webを駆使して巧くセルフプロデュースが
出来るほど器用なわけでもなく、時には肩身のせまい思いをしながら、
顔と顔を合わせた地道な対話からこの輪を広げてきました。
こうした地道な取組みが少しずつ多くの人から認められ始めていること、
これは初期リスクを背負ってまで、これまでにご支援くださったNPO会員の皆さま、
生産者の皆さま、ユーザーの皆さま、すべての力が、目に見えない大きなうねりとなって、
後押ししてくださっている結果なのだと、当会はあらためて感謝しています。
この動きこそ、「自然栽培」の精神を体現しているのではないでしょうか。
田んぼでは、籾の種まきの準備がいよいよ始まります。
さぁ、今年の田んぼではどんな風景が見られるでしょうか。
そしてどんなお米が出来るでしょうか。益々楽しみになってきました!
これからも皆さまの応援、どうぞよろしくお願いいたします!!