「自然栽培を科学する」レポート(4)

会の後半は、当会お馴染み(笑)、パネルディスカッション。

パネリストは、木村さん、杉山教授に加え、木村興農社主任研究員の熊田浩生氏、JA岡山西営農部長の渡辺則文氏、生産者代表として当会理事山田徳三郎、コーディネーターとして理事長高橋啓一。

そして、急遽駆けつけてくださったのは、「日本で最も美しい村」連合副会長で、カルビー株式会社 相談役の松尾雅彦氏。すごい顔ぶれです!

 

自然栽培が広がることは、自然回帰へとつながるわけですが、これは日本の美しい原風景を取り戻すことでもあります。

山や海に囲まれ、四季折々の彩り美しい私たちのふるさと、日本。

全国津々浦々、その土地、その風土で育まれた作物は、一つとして同じものはありません。

コシヒカリといえば魚沼産といわれ、いくら岡山で作ってもその地位に近づけないように、岡山で生まれた朝日米はやはり岡山県産が一番だと、胸を張っていえる財産であるように、ほかの何かに取って代わるものはない。

 

いくら他所から安い作物が入ってこようと、便利なものが入ってこようと、画一化されどこででも同じものを作るという手法から離れている自然栽培は、どこにもないオリジナル性をすでに確立しているのですから、TPPも恐れる必要がないのです。対抗するまでもなく、泰然自若としていればよいわけです。

日本人の美徳とされている勤勉で丁寧なモノづくり精神から作られる作物は今、世界中から注目され、手間隙のかかるモノに値する価格はむしろ海外で正当に評価されています。

 

選択するのは貴方です。そろそろ真剣に考えていきましょう。

 一緒に農業ルネッサンスを興していこうではありませんか!

 

体調を崩された病み上がりの小さな身体のどこから、こんなにも力が出るのだろうと思うほど腹の底から出てくる木村さんの力強い声に、会場は静まり返りました。「わたし、歯がないもんで、腹式呼吸なんですよ。ガハハハハ!」と笑う木村さんですが、あの力強さはそれだけが理由ではないのは、会場にいた誰もが感受していたことでしょう。

 

以上、駆け足でのレポートでしたが、「来てよかった!」「今日の、よかったねぇ!」と多方面から肯定的な感想が寄せられ、無我夢中で準備をしてきた実行委員会メンバーは皆胸をなでおろしました。農業をする人、家庭菜園で楽しむ人、自然栽培に触れる人すべてに、何かしら持ち帰るものがあれば、私たちはとても嬉しく思います。

そろそろお盆休みでふるさとへ帰省する方も多いと思います。

どうぞ、土の匂い、風、空気… ふるさとの風景を心に焼き付けてくださいね。

 

さて、お次は岡山国際ホテル主催で開かれた、ちょっとオシャレなレセプション・パーティーの様子をご紹介したいと思います。

 

まだまだつづく・・・・長いw