
営利企業の我々の発表は今回は控えよう―― 関係企業の皆さんがそう思ったのは、すべてはここから。
写真は、大阪府堺市にある「新ひのお台幼稚園」の園児の皆さんの給食の様子です。
昨年大阪府木村式自然栽培実行委員会からのご紹介で、「新ひのお台幼稚園」の給食に、当会認証米「朝日」をご提供することになりました。




「少しでも体によい、いいものを」との願いで、新ひのお台幼稚園の理事長 淡野勝也先生は、当会の朝日米を給食に導入されました。当会のお米に目を留めてくださった関係者の皆様、保護者の皆様に、あらためて感謝申し上げます。
『未来の子ども達のために』
私たちNPOが手弁当でこの取り組みを立ち上げ、それぞれが少しずつ犠牲を払いながら自分のできる力を出し合ってきたのは、すべてはここから始まっています。
今、地球上では自然の摂理の中で無理なく循環してきた古来からの微生物たちが消えようとし、肥料・農薬にも耐えうる別の生き物がこの地球上に勢力を広げ存在するようになりました。
私たちは、このような環境で生き、このような環境で出来た作物を食べて、この身体が構成されています。その身体に宿る精神とは、一体どのようなものなのでしょう?
何が入っているか分からない食品を食べ、何かに追い立てられるように忙しく働く大人を見て育つ子ども達。癌患者の増加。アレルギー疾患に悩む人。ここ数年でとうとう、身体の表面に現れるだけでは済まされなくなりました。キレる子ども。発達障害の激増。
「便利」という名の下で、衣食住すべてが複合的な要因を絡めながら私たちを取り巻いています。
しかし、今起きていることは、いつの時代も、親が子を想いよかれと思って始めたことが発端なのだと思います。
日本は戦後、食糧難の中を這い上がるようにして復興しました。自分は食べられなくても、我が子だけは腹いっぱいに食べさせてやりたい。美味しいものをたくさん食べさせてやりたい。戦時中のあのひもじい思いはもう、したくない。させたくない。親なら誰しも思ったことでしょう。畑を耕し、少しでも効率よく作物を収穫しようと努力しました。病害虫に悩まされる農家によって、農薬や肥料は受け入れられたのだと思います。
私たち戦後の世代は、祖父母や両親からそのようにして育てられ、大人になりました。
今の現状を紐解いてみたとき、最初は誰もこの世の中を悪くしてやろうなんて思って始めたのではなく、いつの時代も、子を想う親の心がそうさせてきたのだと思います。
そして誰もがよかれと信じ、自省することなく突き進み過ぎた過剰からくる歪みが、今の現状なのではないでしょうか。ですから私たちは、犯人探しをしてはいけないのだと思います。それよりも、これからの未来に目を向けたい。
今、健康面、教育面で、子ども達をとりまく様々な問題が山積されています。
「過保護にしすぎず、放任しすぎない」「目に見えないものを想像し、相手を思いやる気持ちがないと自然栽培は成功しない」――自然栽培の精神から、私たちは学ぶべきことがたくさんあるのではないでしょうか。自然栽培には、子育てのヒントもたくさん散りばめられています。
子ども達に自然栽培のものを食べて欲しい ――私たちの願いがようやく、ここまで来ました。
当会のものでなくてもいいのです。愛する人に食べさせるなら、どんなものがいいのか。
まずは「食」から… 一人一人にあらためて考えていただければと思います。
毎日食べたくなるごはん
なつかしい味のするごはん
大切な人に食べさせてあげたいごはん
木村式自然栽培のごはん

たくさんの人達の「想い」を詰めて力を合わせて作ったご飯を、おなかいっぱい食べてね!