成果報告会レポート(2)自然栽培の流通事情

成果報告会からすでに1週間が過ぎていました…時の過ぎる速さに少々焦っております。
報告会のレポート、急ぎ足でお送りいたします!

今回のレポートは、当会のお米の流通事情についてをご紹介します。

パネルディスカッションでは、JA全農グループで、認証米の精米・袋詰め・管理などをお願いしている岡山パールライスさんや、NPO理事・顧問、そして自然栽培の消費を喚起するために立ち上がってくださっている大阪府木村式自然栽培実行委員会の方がパネリストとして登場くださいました。

 

現在、「自然栽培」は全国的な広がりを見せており、国や地自体もその動向について関心を寄せています。そうした中で、NPO内部で法整備をし、登録生産者戸数2ケタ台を持ち、JAグループの協力を得ているNPOの面的な活動は注目されています。このため、流通面業界からの熱いオファーは後を絶たず、現在も当会の認証米は供給数が足りないために、需給調整が続いていることが報告されました。

 

さて、ディスカッションの中で注目すべきキーワードがありました。

 

*マーケットイン・・・・消費者ニーズへの適合を優先し、そのニーズに応えるための商品を提供する

*プロダクトアウト・・・提供者側の強みや計画を優先し、消費者へ商品を提供する

 

当会の普及活動は、この2つの間のちょうど良いところを取って流通が回り始めているのを感じる―ーこのような意見が出ていました。消費側と生産(提供)側は一見 立場が正反対のようですが、時代はそろそろ、一段高みへ上って二元論的な平行線から脱却する時が来たのではないでしょうか。

 

「安全安心な食材が欲しい」×「働きにふさわしい健全な利益の下、自信と誇りを持って農業を続けたい」、そこへCSRをベースに持つ企業が関わることで、新しく構築しなおされた「食」の流通が巻き起こることを期待したいと思います。

 

 

▼この考えにいち早く賛同され、じわじわと商品人気に火が点いている企業にも発表いただきました。

菊池酒造株式会社 菊池 東 社長

すでに大人気、「奇跡のお酒」を造っている菊池酒造株式会社さん。

「フルーティーで飲みやすい」「悪酔いしない」「女性に人気」と評価が上がっており、数々のコンテストで大賞や入賞をしています。三越伊勢丹での贈答用商品としてもお取扱いいただいています。

さらには、海外進出もしています。現在、ニューヨークへの出荷が始まっていますが、あまりの注文の多さに「出荷制限」を設けなくてはならなくなりました。オーストラリアや中国からもオファーが来ています。

 

有限会社まるみ麹本店 山辺 啓三 社長

このところ巷では「味噌を手作りしよう!」という主婦や料理教室が増えていて、お味噌教室に引っ張りだこの、有限会社まるみ麹本店 山辺社長。木村ワールドでのみ取り扱わせていただいている、認証米「朝日」の米麹もお味噌づくりに大人気です。「奇跡の味噌」「奇跡の甘酒」も売れています。

この「奇跡シリーズ」商品の抗酸化力を調べたところ、群を抜いて高い数値が出たことが発表されました。「食」が健康を守っていることの証明でしょうか。嬉しいですね^^

 

このほかにも、宮下酒造株式会社さんでは焼酎の開発が進んでいたり、ホテル・レストランへの米飯の提供がされていたり、私たちの熱い想いのこめられたお米を使ってくださる企業が増えています。

「せっかく良いものを作ったのに売れない」―このようなことのないよう、農家の皆さんが安心して栽培のみに専念できる仕組みがどんどん進んでいます。

 

レポート最後は、「子ども達の給食に、自然栽培を」としてお送りします(つづく)