毎年恒例の、JA別木村式生産者説明会が始まりました。この説明会は、正式に木村式自然栽培水稲生産者として手続きをし、契約栽培の要領に賛同された、JA組合員の方が対象となります。

こちらは、JA岡山管内の説明会です。
JA岡山では、今年新規登録予定者が19名。昨年度までの登録生産者が19名でしたので、今年度はとうとう2倍に増えました!どの方も栽培面積を増やされているので、こりゃ大変なことになりそう(嬉しい悲鳴)
しかも退会者がゼロなんです!←ココが素晴らしい!と自画自賛?w
いえいえ、これは私どもNPOではなく、丁寧なケアと責任ある情報管理・集約を進め、生産者さんお一人お一人の信頼を集められたJAさんのご尽力の賜物なんです。それが人が人を呼び、こうしてたくさんの方々が自然栽培に魅力を感じて集まってくださるまでになったのだと思います。

NPO理事長の高橋より、成果報告会のお礼や最近のNPOの動向、今年度の予定などが発表されました。
昨年度からスタートしたワインプロジェクトでは、コメ+果樹の組み合わせで農家所得が成り立つことをを考えており、これが岡山モデルになるよう、そのために最初に木村式水稲生産者へ門戸を開いているとの説明もあり、木村式自然栽培に取り組まれている皆さんへの支援を拡大していきたいというNPOの考えが伝えられました。


栽培に関する具体的な資料や栽培ポイント集(最新版)、今年1年間栽培を進めるにあたって必要な申請書類が配布されました。皆さん、真剣にメモを録っていらっしゃいます!NPO顧問からもジャンボタニシの対策について、生き物との共生の観点による詳しいお話をいただきました。ジャンボタニシは周辺の草を食べてくれるので、地域によっては「稲守貝」とも呼ばれているそうですヨ。
みのる産業さんからは、水田駆動除草機の新商品の説明もありました。
大苗にして田植えをするのが理想的…といわれている木村式自然栽培では、みのる産業さんのポット苗式田植え機に熱い視線が集まっていますよね^^



本格的に面積を拡大しようと考えている生産者さんの中には「木村式はお試し程度じゃったけど、息子もする言うとるし、ここいらで機械投資してみるかな…」といった声も聞こえ、実演にも熱心に耳を傾けていらっしゃいました。す、すごい…!
このほか質疑応答では、反収がなかった場合のJA共済の対応や、籾種の更新についてなど、日ごろ困っていることなどが質問され、JAとNPOより回答を行いました。回答内容や、先輩生産者さんからのコメントを少しご紹介。
・レンゲが生えた場合、枯れる前の緑色のままを漉き込むのは「有機」となる
・チェーン除草をしなくてよい場合もある 土壌の状態をよく観察すること
・耕起、代掻きなど、すべてはタイミング!
・初期の草さえ気をつければ、後半は生えていても稲が勝っているので気にしなくてよい
・カメムシ発生時に畦草を刈ってしまうと、稲に移るので注意 草をバンカープランツにしよう
・近隣の人と仲良くね!自然栽培に興味を持ってもらおう
・毎朝、毎夕、田んぼへ行こう!(自戒をこめて…)
・「作る」ではなく「育てる」という意識を持とう 作物は「お姫様」!
・「学校の給食に出るコメは美味しくない。じいちゃんのコメの方がいい!」と孫に言われ、
こりゃ当分田んぼは辞められんなぁ~と実感(ニコニコ顔でご発言^^)
質疑応答では、「○○はしてもいいですか?」「□□はやってもいいですか?」というご質問もありました。当会へも同様の質問が日々たくさん寄せられます。これに対し、JA担当者さんがとても印象に残るメッセージを残してくださいました。
私どもは、「○○はしなくてもいいですよ」「□□はやらなくてもいいですよ」とお答えしています。
木村式自然栽培は、
~しては ダメ ダメ ダメ ではなく
~しなくて いいよ いいよ いいよ
なんです。
JA担当者さんは、農家の皆さんから「僕らぁはお米の神様て思うとる人なんです」と慕われている方で、慣行や有機、特別栽培など、長年ありとあらゆる栽培指導をしてこられ、病害虫のことも農薬肥料のこともプロ中のプロ。木村式自然栽培に対しても非常に客観的な視点で対応していらっしゃいます。(もちろん、厳しい視点もお持ちです)一つの栽培法として、自然栽培の良い点もしっかりと見てくださっていると感じ、嬉しく思いました。
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この後も、JA岡山西、JA倉敷かさや、JAつやまさんの説明会が予定されています。これ以外のJA管内にお住まいの登録生産者さんへは、3月中にNPOより直接資料を郵送する予定ですので、今しばらくお待ちください。今年もたくさんの方に喜ばれるより良いおコメ“育て” をしてまいりましょう(^0^)/