もう皆さんはお花見はなさいましたか?
岡山ではこのところ続く風雨で、あっという間に桜が散り、葉桜になってきました。

ところで、糸や布を桜色に染めたいとき、桜の花弁を集めて染めた色は何色になるでしょう?
薄緑色に染まるそうです。桜色にはならないんですね。
では、桜色に染めたいときはどうすればよいか?
本当の桜色は、花が咲く前の樹の中にあるのだそうです。
冬のあいだに樹皮の下に桜の色を秘めてじっと春を待ち、春になれば美しい桜色を放出して様々な生き物に季節の喜びを知らせ、そのあいだにも次なる新緑の色を胎内に溜めて季節の準備を進めている… 葉桜は、自然界の周期を先取りしている植物たちの生命の営みを感じさせます。植物は人間よりもずっと、用意周到に賢く生きているのかも知れませんね。植物の醸し出す色一つとってみても教えられます。
そして、そんな植物の知恵を上手に取り込んでいたのが昔の人々。
「藤が咲いたら○○を植える」
「ツツジが咲いたら○○をする」等々…
カレンダーの通りにするのではなく、その年その年の気候変動によって上手に調整している植物のサインを取り込むことは、案外理にかなっているのではないでしょうか。

そんなわけで、農家の皆さんも米づくりへ向けての準備を始めたようです。とはいっても、木村式自然栽培は頻繁に耕起をしませんので、ご覧のとおり草で緑に覆われています。(チラっと見えているお隣の田んぼは、すでに耕起されています)圃場巡回ではこうした様子もチェックしています。こちらの田んぼ、レンゲが見えますね。元々あった肥料が抜けきって、本来の地力を取り戻すために田んぼがレンゲを呼んだようです。人間ではなく、田んぼが準備をしているのですね。人間はそれにしっかり着いていくだけ。
レンゲが生えた田んぼは留意しておくべき点がありますので、都度 生産者さんへ情報提供しています。
今年はどんな現象を見ることが出来るでしょうか。また楽しみにレポートしてまいります(^^)/