毎日厳しい暑さが続いていますが、田んぼの稲は今すくすくと生長中。NPOも只今、各圃場を巡回中です。(巡回は事前連絡なしに随時回っています)

さて、この頼もしい4人衆。カッコイイでしょう?岡山県立興陽高等学校農業科の生徒の皆さんです!

興陽高校の生徒さん達が自ら「やりたい!」と手を挙げて自然栽培を始めてくださったのは2013年のこと。先輩から後輩へと繋いで、彼らで3年目です。ここまで繋いでくださっていることに感謝感激です!今では「お米はどこで買えますか?」というお問合せもあるのだとか。(興陽高校のお米もJAへ出荷されています。)
▼初めて自然栽培を始めた興陽高校の皆さんと木村さんの初対面の時のレポート
http://www.oka-kimurashiki.jp/2013/08/16/世界初-農業高校の自然栽培/
3期生(という呼び方でいいのかな?)の彼らは、木村さんって誰?NPOって何?…というところから始まっていて、目の前で繰り広げられている自然の営みを、何の先入観もなくスーッと感受しています。そのことが本当に素晴らしいと思います。

夏休みになってもこうして定期的に田んぼのお世話をしてくれています。この田んぼに佇みながら、研究対象になるような課題をたくさん見つけてくださいね。
※苗が根を張り始めたら、田んぼの中へ入るのはご法度。根を切ってしまいますので、ご注意を!
そうそう、1期生の生徒さんの中には、農業関係の企業へ就職された方もいるそうです!自然栽培も含めた様々な栽培方法を、すべてフラットな視点で見つめることのできる若者が、これからどんどん農業界を支える人材として育ってくれることを願ってやみません。
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一方で、NPOに集まる農家の皆さんの中には、メールすらもおぼつかない、セルフプロデュースすることが難しい高齢の方もたくさんいます。SNSやネットで自ら売り込むことをせず、先祖代々の田畑を守り続け、町の片隅でひっそりと作るしかなかった農家の皆さんが笑顔になってくださること も、NPOの使命の一つです。
▼平成21年度農業白書>高齢農業者の活動状況のページ(農林水産省ホームページより)

このほかの詳細なレポートは、以下の農林水産省のページでご覧いただけます。
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h21_h/trend/part1/chap3/c3_11.html?mode=preview
周りを見渡すと、今農業をやっている層は、長年続けてきた高齢の農家さんと、憧れて飛び込んだ新規就農の農家さんの二極化が見受けられます。「親父の跡を継ごう」という後継者世代の登場がなかなか見えてこない。(※) 祖父母・ご両親が大変な思いをされているのを見てきたからなのかも知れません。農地をそのまま維持するということが、どれだけの犠牲の上に成り立っているか、消費者である私たちも思いを馳せなくてはと思います。
(※)そんな中、当会には「親父亡きあと、どうせ継ぐのなら自然栽培でやろう」と
入会してくださる40~50歳代の後継者層が増えてきています!
農家の皆さんのご苦労が報われ、誇り高い尊い仕事だということが継承されてほしいと思います。興陽高校の生徒さん達の真っ黒に日焼けした笑顔を見ていると、そうした願いはただの夢ではなく、現実味をおびてきているような気がしてきます。今回は、世代をお繋ぎすることの大切さをひしひしと感じる巡回となりました。