いよいよ始まりました!生産者を対象としたJA別説明会。
平成28年の木村式自然栽培によるコメづくりのキックオフです!

この説明会は、今年度当会に正式に登録し、木村式自然栽培のお米づくりをすることをお決めになった水稲生産者さんを対象として、管轄JA別にお集まりいただきます。
本日は、JA岡山エリアの皆さんにお集まりいただきました。

岡山県下には9つのJAがあります。これらを総称して「JAグループ岡山」といいます。
このうち、本日説明会を開催したJA岡山エリアは、県中南部に位置し、瀬戸内海沿岸から吉備高原に至る自然環境と豊富な水資源に恵まれた地域。岡山三大河川が流れ込む沖積平野:岡山平野を抱えており、県内随一の穀倉地帯があります。

説明会では、当会が策定している事業要領や認証規定の配布、認証のための申請書類の扱いなどの説明がありました。
これらは、トレーサビリティを確実にするために非常に大切なものとなります。
不必要な量の農薬をやれば残留農薬が検出されますし、施肥計算を無視した肥料をやればそれを反映した成分が出るので、証明ができるわけですが、木村式自然栽培は、農薬も肥料も何もやりません。“やらないことを証明する” というのは、本来とても難しいこと。
意地悪な見方をすれば、“ 自称 ” 自然栽培を謳おうと思えば、謳えることになります。では、何もやっていないことを誰が証明するのか…?
個人の自然栽培農家さんなら、直接個人のお客様と “ 顔の見える ” やりとりをしながら、信頼関係を築いておられると思います。
私たちNPOはその規模を大きくした・・といった感じでしょうか。NPO会員・支援企業の皆様の信任を受け、皆様の代わりに巡回をして圃場を確認し、生産者さんたちとコンタクトを取り合いながら、少しずつ、少しずつ、木村秋則さんに教わった自然栽培をお伝えし一緒に学び合う…ということを毎年繰り返しているわけです。そして、それらを申請様式に記録として残し、客観的に確認し合い、木村式自然栽培として認証をする…という作業を行っています。
ですので、このような規定や書類の管理を「面倒くせぇ…!」といい加減にされる方は、イエローカード。自然栽培は本来、面倒くさがり屋さんには向きません。あれもこれも、バカ丁寧にするのも考えものですが、大切なポイントをきっちり押さえて、消費者からの期待に応えられる、責任ある生産者になっていただきたいと考えています。

運営のことや栽培についての説明が終わったあとは、お一人ずつ自己紹介。
先輩農家さんは、今年度新しく入られた農家さんのために、体験談や感想をお話ししてくださいました。私たちがそうしてください、と言ったわけではないのに、自分がかつて心配に思っていたこと、怪訝に感じていたことを、心配いりませんよ、といったふうにお話してくださいます。温かい空気が流れます。^^
ほかにも、
・決算をしてみたら、初めてわずかな赤字で済んだ。これで作業のための機材が買えそう。
・農業収入は全部オカアチャンに取られていたのに、今年初めてお小遣いをもらえた!(笑)
・木村式はすぐにJAの通帳に入る(=支払われる)から、やりがいをすぐに感じられる。
…なんて、お顔がほころぶお話も。 (○´艸`)ムフフ
NPO自身も、資金ゼロからスタートし、今も助成金に頼らず、経済的自立が出来るように頑張っています。生産者の皆さんにも伝染していっているようですね。^^

いい話ばかりではなく、育苗の失敗や夏場の除草が大変、はたまた、木村式をしていることで周囲に理解してもらえない…といった苦労話もありました。そのようなハードルを抱えながらも、皆さん辞めないで、むしろ「次はこうしてみよう、ああしてみようと考えるのが面白い」とまで言って下さり、後に続く人たちをも励まし、環境と人にやさしいこの農業をみんなでやっていこう!という雰囲気を、生産者さんたち自らが作ってくださっていました。本当に嬉しく、ありがたく感じました。JA岡山エリアの生産者さん、どうもありがとうございます!
今後、ほかのJAエリアでも随時説明会を開催してまいります。
生産者の皆さん、今年度もどうぞよろしくお願いいたします!(^O^)/