成果報告会のご報告(2)

成果報告会の後半は、農福連携でおなじみの佐伯康人さんのお話から。

画像が悪くてスミマセン;;
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最近の農福連携の様子をお話くださいました。現在、農福連携は厚生労働省の目に留まり、そこから派生して農林水産省からも注目されています。その結果、昨年は厚労省と農水省の合同協力を得て、省内にてマルシェの開催が実現しました。佐伯さんは、厚生省の塩崎大臣だけでなく、安倍首相とも面談され、今後の展開について希望や提案を出されています。

さらには、自然栽培パーティーでは、2020年のオリンピック&パラリンピックで、選手村で使われる食材に採用してもらうための、国際認証グローバルGAP取得へ向けて動いていますが、組織委員会の「持続可能な調達ワーキンググループ(WG)」内において、以下の見解が発表されました。

GAPの要件に加え、

(1)有機農業

(2)障害者が主体的に携わって生産

(3)世界農業遺産や日本農業遺産への認定など伝統的な農業を営む地域で生産

――の農産物を推奨する。

 

これは完全に、自然栽培パーティーの皆さんへの追い風となっていますね。ひいてはすべての自然栽培農家や有機栽培農家への追い風になるのかもしれません。(そのためのハードルはいくつもありますが)

 

▼2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における

食材調達に関する組織委員会の検討状況について

(農林水産省生産局農業環境対策課 平成28年4月発表資料)

http://www.maff.go.jp/j/seisan/gizyutu/gap/g_kaigi/280428/pdf/3.pdf

佐伯さんは、興陽高校の生徒さんのほうを見て「キミ達の作るお米も、ぜひ一緒にオリンピックに出そう!」と呼び掛けていました(^^)

そのまま続けてのトークセッション。

岡山県障害福祉課 八木慶市主幹による、岡山県内の農福連携の概要をご紹介いただきました。今岡山県では、「岡山スマイルーシブ★農福連携プロジェクト」という活動が始まっています。施設利用者の皆さんによって栽培された農産物を、岡山駅前でマルシェを開催して販売。今後は、ブランディングも進め、付加価値の高い農産物を作っていきたいと発表されました。

 

当会はお米しか取扱いがないため、直接の参加は現状では難しいのですが、佐伯さんからの提案で、ジャンボタニシの捕獲を施設利用者の皆さんに手伝ってもらうプロジェクトが検討されました。農繁期の雇用など、当会生産者内に希望があればお繋ぎできるかも知れません。(現に、当会の生産者さんの中には、20年も施設利用者さんを雇用している農福連携実践者がいらっしゃるんですよ^^ )これなら、当会も農福連携に参加できますね。

 

もしくは、農福連携に参加する施設・団体の方が、当会へ参画してくださるなら、木村式自然栽培米として認証・買取りも可能です。

 

このあたりの住み分けをしつつお互いに協力体制を作っていくことは、とてもわくわくする連携の広がりになっていくように思います。まだ一度も県のご担当者さんや農福連携関係者の方に当会の関係者が集まる会議へお越しいただいていないので、県の事業プランの説明を伺いながら、この農閑期のあいだに少しでも実現へ向けての協議ができればと思います。

 

 

最後に、事務局から登録に際しての注意事項などが説明された後、今年度はいよいよ、自然栽培の圃場に生物多様性がどのくらい担保されているのかを調べるためのアクションへ移っていくことが発表されました。

調査対象として、県南から2圃場、県北から1圃場、自然栽培 経過年数1年目と7年目の圃場比較など、いくつかの設定を設けていくことにしています。

今年は生きもの調査会の開催も予定していますので、興味をお持ちの方はぜひぜひ、当会のWebサイトをこまめにチェックしていてくださいね!

 

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かくして、今回も盛りだくさんの話題を限られた時間で発表する…という流れになってしまいました。本当は、どれも一つ一つ、時間をかけて深く話し合いたい内容ですよね。「もっと話を聞きたかった」「そこからの続きが大事なんだよ!」と消化不良を起こした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

しかしまさに、これらのことを持ち帰り、今年度に落とし込んで消化させていくことこそが、当会の事業目標となります。成果報告会は過去の振り返りではなく、次なる課題を見つける場でもあります。

今年度は、作付面積110ha、収量240t を目指す予定です!

ぜひ今年もご支援、応援、よろしくお願いいたします。

▼作って応援してくださる方はコチラ

生産者募集(募集〆切 2月末まで)

https://www.oka-kimurashiki.jp/生産者募集/

 

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