
なんば桃園さんへ行く途中に、ちょうど認証されている田んぼがあって、「今年、うちにもレンゲが自生しましたよ」とご連絡をいただいたので、これはぜひ皆さんにも見ていただきたいと、寄り道をしました。
ご覧の通り、ちょうどレンゲの花は終盤に差し掛かっていました。レンゲを緑肥として使うのは有機栽培。黄色く枯れるのを待たず、緑色の状態のまま漉き込んで耕すと、窒素量は急激に上がって放出されます。この窒素を有効利用できることに気がついた有機栽培の先人の知恵って素晴らしいですね!
さて、木村式自然栽培では、このような窒素分は積極的に利用しようとしません。(たとえ自然由来のものであっても、人間の手によってわざと投入し、それによって得られる窒素・肥料分となるものを利用して栽培することはいたしません)レンゲは枯れるまで置いておきます。
「枯れるのを待っていたのでは、田植えが出来ないじゃないか」
と思われる方がいらっしゃるかも知れませんが、朝日は晩生なので田植えがある程度遅くても構わないこと、自然栽培では何度も耕起する必要がないこと、これらの条件が見事に合致していることで、レンゲが枯れるまで待つことが出来るんです。ミツバチにも安心してゆっくり採蜜してもらえるってわけです(^^)
これは温暖な岡山で晩生の朝日米を自然栽培しているからこそ、実現できることなんですね。気候・品種・栽培方法の奇跡的偶然!(いや、必然!?)こんなふうに、各地域の地の利(理?)を活かした、その土地ならではの栽培と作物が出来ると素敵ですよね。
・・・とかナントカ言いながら、なんば桃園さんへ到着☆彡

園主の難波さん直々にガイドしていただきました(^^)

草を上手に活かして、樹と共生させています。数年前は、セイタカアワダチソウだらけで、樹を呑み込むほどの勢いで生えていたんですよ。今はご覧の通り、セイタカアワダチソウの姿はほとんどありません。役目を終えて、いつのまにか次の草へバトンタッチしたようです。難波さん、よくぞ我慢してくださいました!


一昨年、壊滅的な打撃を受ける原因となったモモチョッキリゾウムシは、今年も健在のようです。それでも、木村さんの指導で幾分落ち着いてきました。
「本当に、果樹を自然栽培でやるのは大変です。一つクリアすると、次の課題が出てくる。これでもう大丈夫、って思えるまでまだまだって思います」と難波さん。難波さんが取組み7年を経過しても、どこかへ指導に出かけたり、研修生を取ったりしないのは、自分はまだ勉強している身だから…という謙虚な気持ちをお持ちだからなんですね。当会も、そんな難波さんを大切にお守りしないと…と思っています。そして、あとに続く人を導ける生産者さんになっていただきたいと思います!

難波さんのお話によると、今年もどうにか昨年同様の収穫は叶えられそうだとのこと。このまま何事もなく、無事に美味しい白桃が収穫できますように(^人^)
収穫された桃は、まず今年ご支援いただいているNPO会員様から優先予約が始まります(6月頃に注文用紙が郵送されます)。その後、ユーザー企業様、余剰が出れば一般のお客様へも…という順番で販売スケジュールを組んでいます。この機会にNPO会員のお手続きをいただくのもオススメです。より多くの方々へ、美味しい自然栽培の桃が渡りますよう、皆さんも桃の樹となんば桃園の皆さんを応援してあげてくださいね!

ほんっっっっとに美味しい桃なんです。コレを頂くと、今までの桃は何だったんだ!というくらいの美味しさ!たくさんの方に召し上がっていただきたいです(^^)
「春の自然栽培めぐり」レポートはこれにて終わりです。お読みいただきありがとうございます。
ご好評につき、第2弾も予定しています。認証ユーザーの1社である宮下酒造さんが只今、レストランを建設中。完成した暁には、ぜひ皆さんで参りましょう!開催日が決定しましたら、またお知らせしたいと思います!(^^)!