今年も生きもの調査を行っています。今回は県北エリアを回りました。7月の豪雨災害の影響はほとんどなく、「朝日」たちは元気にがんばっていました。

素晴らしく丁寧な畔!「畔を見れば、どんな農家かわかる」と言われています。『やり過ぎず、やらなさ過ぎず』程よく手が入っている田んぼは、気持ちが良さそう。
生きものにやさしい水路も造られていますね。

朝、早めにおじゃましたので、朝露がまだ残っていて、稲がキラキラしていました。私たちを歓迎してくれているかのようです(^^)

さっそく、ハグロトンボが出迎えてくれました。
ところで、この田んぼ、ご覧のとおりコナギが生えています。ですが、稲の中にはほとんどありません。こちらの生産者さんが、どのくらい田んぼに入ったかがうかがえます。素晴らしいです。(私たちは巡回の際、こういうところを見ています)

さっそく調査開始!阪田さんは、生物分類技能検定1級ホルダー。これってすごいことなんですよ!

「網をひとすくいしただけで、こーんなにたくさん!」と言う阪田さんのトレーに、私たちは「ど、どこに何がいるんすか??」と、さっぱりわかりませんw

「ほら!こーんなに!」・・・よく見ると、小さな小さな虫たちが。なんなら、身の回りに飛んできてよく追い払ったり、パチンと手で叩き潰したりしちゃっている虫もいます。
「この小さな生きものたちが、おコメを作ってるんですよ~」
こ、これからは気を付けますっ。虫さん、ありがとう('◇')ゞ


稲に悪さをする虫たちがいても、クモが捕食してくれます。クモは、クルクルクルッと糸でイナゴやバッタを包んで動けなくし、食べてしまいます。
「自然栽培の田んぼは、本当にクモが多いですねぇ~」と阪田さん。


「ヘビがいる!これは生態系が完成しつつある証拠ですね

こんな面白い会話がありました。
生きもの好き(阪田さん)
「こーんなに生きものいたら楽しいでしょう?」
稲好き(生産者さん)
「俺、稲しか見てなかったんで…w」
植物好き(筆者)
「わー ここにワレモコウが咲いてるー♡」
各自、見ている所がてんでバラバラです(笑)いろんな得意分野を持ち合わせた人同士、お互いの領域を横断し、視野を広く持ちたいもの。
阪田さんは、私たちの意を汲んで、どんなところに、どんな目的で生きものが生息するのかを
ただし、境界線を踏むときは、相手へのリスペクトを忘れずに。すべてのいざこざは、境界線が荒れているか・荒れていないか、美しいか・美しくないかで決まっているそうです。
田んぼと畔の境界も、陸と水の境界も、人と人との関係も、考えてみればなるほど、と思います。
相手の領域へ入るとき、自分の価値観でズカズカと入っていませんか。
自然界が教えてくれていますね(^_-)-☆