今年も生きもの調査、地味~にやっています笑

あと数週間で収穫を迎える当会の田んぼ。朝日が少しずつ色づいてきました。
コンバインが入りやすくなるよう水を落とし、生産者の皆さんもアップを始めています!(^^)!

今年も引き続き、阪田睦子さんにお願いしています。根っからの生きもの好きで、「自然栽培は可能性に溢れた素晴らしい農業だと思います」と言ってくださいます。そして、そのことを農家の皆さんご自身にも知ってもらおうと、ていねいに説明をしてくださいます。
自然栽培は冬に水を落としますが、阪田さんがおっしゃるには、そうしたヒトの行為も、生きものたちにとっては大切なことなのだそうです。自然界の摂理の中にヒトもちゃんと組み込まれていると知り、人間は自然を壊す悪い存在なわけではないんだと思えて嬉しくなりました(^^)

右側に写っているのが当会の認証生産者さん。生きもの調査にご協力くださるようになって以来、ご自身もすっかり「虫の眼」になったみたい。阪田さんがバットに広げて生きものを採取していると、生産者さんも自分のバットを持ってきて、同じように生きものを観察しています。すっかり感化されちゃいましたね。
おかげで観察力が研ぎ澄まされるようになり、田んぼのわずかな変化にもよく気づき、技術を上げられています。彼の平均収量は7~8俵なんですよ(^^♪
生きものたちを味方につけるとなぜよくお米ができるのかは、当会制作の動画もぜひご覧ください(^^)/


自然栽培の田んぼは今、クモだらけ!あちこちに巣を張って、獲物を捕まえようとしています。そうやって食物連鎖が生まれています。


こちらの小さな芥子粒のような黒いものは、カタビロアメンボ。なんと、ウンカの捕食者なんです。
阪田さん「これだけカタビロアメンボがいたら、ウンカは大丈夫ですねー」
じつは岡山県では、ウンカ注意報が発令されました。

上の画像は、巡回中に見つけた慣行栽培の田んぼです。ウンカは、稲の汁を吸って枯らしてしまう大敵なんです。ミステリーサークルのように円形に稲が倒れているのが、ウンカの被害跡。収穫を目前にして、つらいですね(涙)・・どうかこれ以上被害が広がることなく、無事に収穫を迎えられますように。

阪田さんが太鼓判を押してくださっている通り、おかげさまで自然栽培の田んぼは今のところウンカの被害報告はゼロ。この田んぼも順調に穂を充実させています。

参考のために、慣行栽培の田んぼの生きもの調査もしています。ご覧のとおり、ほとんど生きものがいないんです。稲に悪さをする虫がいない代わりに、それをやっつける天敵となる虫もいないんですね。

こちらの生産者さんは、委託で慣行栽培もされています。
「慣行をやってるから、自然栽培のこともよくわかるんです」
「慣行栽培といっても、やはりできるだけいい稲を作ろうと考えますから、どんなものを、どんなタイミングで、効率よくやるにはどうしたらいいか?と考えるんです。その組み合わせを考えるのが面白いものなんですよ」
「そのうえで、自然栽培はホントに何も使えませんから、水やタイミングの工夫が要る。そこがまた面白い」
そんなふうにおっしゃっていました。
自然系の農業をする人の中には、何が何でも自然栽培!自然農法!慣行や有機はダメ!と頑なな人もいるのですが、案外、いろんな農法をやっている人って、バランスが取れているかもしれませんね。
さぁ、もうすぐ刈り取りの時期です。生産者の皆さん、どうかお疲れ出されませんように!豊作を祈っています(^人^)