圃場巡回レポートその2

圃場の巡回レポート、その後も続きます!といっておきながら、

ほかにも皆さんにお伝えしたいニュースが立て続けに起きているあいだに

すでに季節は田植えシーズンとなっておりました!

田んぼに水が入ってしまう前に、大急ぎで続編をレポートいたします。

お待たせしていた皆さま、ごめんなさい!(大慌て・汗)

 

県内の圃場は、さまざまな場所に点在しています。

車の入らない細い道の先にあることもあり、

こんな細い路地をてくてく歩いていったりもします。

広い田舎とはまた違った、町中の田んぼです。

 

田んぼばかりだった所へ、家が建ち、アパートや商店が建ち、

広い道路が通り、田舎が町へと姿を変えていく・・・

町中の田んぼは、そうした田舎の名残ともいえます。

 

町のど真ん中で、先祖代々からの田畑を守り続けるということは、

体力的にも、経済的にも、大変エネルギーのいることなんです。

農家の方たちの“想い”に敬意を払いたいですね。

こちらは別の圃場。

登録されている生産者さんご本人は不在で、

(巡回は、兼業の方もいらっしゃるので

 基本的に事前連絡はせず、お留守におじゃましています)

偶然、お母様がいらっしゃいました。

 

JA担当者さんの顔を見た途端、

「もしかして、○○さんの息子さん?」とお尋ねのお母様。

「ハイ、そうです^^」と答えるJAさん。

「まぁまぁ!いつもお世話になって~。

 息子がまた、訳のわからないことを始めちゃってぇ」

とおっしゃるお母様(^^;

 

お父様亡き後、息子さんが木村式自然栽培に転換したいと

ご家族を説得され、一枚の田んぼを圃場申請してくださり、

当会へ入られました。なので、お母様としては心配一杯!

田植えのことや、夏には土用干し(中干し)もしないんですよ、というお話をすると

「えーーっ!」「それって、どういうこと!?」と驚かれていて、

そばの畑にあるトマトも「苗を横にして植えるといいんですよ」と言うと、

目を白黒されておいででした(笑)

でも、日頃「食」の安全性にアンテナを張っておられるお母様に、土の中の生態系や

微生物のことなどをお話すると、大変興味を示してくださり、

「息子のやっていることはまだよぅ分からんけど、まぁしっかり見守りますわ~」と

笑顔で私たち一行を見送ってくださいました。

 

古くからの農家の方々と当会がつながる際にも、祖父母の代、親の代からずっと長い

お付き合いが続いているJAさんがいてくださるからこそ、こんなふうに助けられています。

後継者世代である30~50歳代の方たちが、親の守ってきた田畑を継承するにあたり、

自然栽培がそのきっかけとなるケースが増えていることにも、注目していただきたいと思います。

 

こちらはまた別の圃場。生産者さんが作業中でした。

新規の方ですが、JA組合員の役員までされていたという、

筋金入りの生産者さんです。

 

「どうして自然栽培をしようと思われたのですか?」

と必ずニコはお尋ねしているのですが、

「どうせやるなら、自然にいいことをしたいし、

 普通のことをやったって、おもしろーねぇからな!」

ニヤリと笑ってお答えくださいました。

 

「それにJAの人に、木村式でやろうと思うって言うたら、

 気の短けぇあんたにゃ、ムリじゃ、ムリじゃ!いうて

 言われたけぇ、ほんなら絶対ぇやってやろうじゃねーか!

 って思うたんよ」とも^^

 

畦もきちんと整えられて、苗の生育状況も順調とのこと。

新規の方とはいえ、こちらも楽しみな生産者さんです♪

 


おお!こちらは草丈がものすごいことになっている圃場ですねぇ!

山田さん曰く「よくぞここまで、辛抱して草を伸ばしたなぁ」とのこと。

草の下の根っこには、きっとこの圃場の植物相に順応できる微生物が集まり、

この圃場ならではの土の生態系が作られつつあるのだと思います。

 

こちらに生えている草の中でも、右の画像の、一際草丈のある草は、

イタリアンライグラス(ネズミムギ)と呼ばれているもので、

牧草として欧米の温帯地区で育った草で、日本へ伝わった帰化植物です。

おそらく、こちらの圃場が木村式になる以前は、

外国由来の資材が使われていたのでは?と思われます。

 

このまま自然に放っておけば、年を重ねるごとに土壌が変化し、草の相も変わっていきます。

その場所へ着地した微生物は、そのままその場へ棲みついたり、役目を終えて別の微生物に

譲ったり、生態系が落ち着くまで移り変わっていきます。

微生物と共存関係にある草も、微生物の移り変わりによって様変わりしていくという訳です。

木村さんの畑では、「7回変わった」と著書に書かれています。

 

********

このほかにもいろいろな圃場があり、その一つ一つの圃場に、これからお米が育つまでの

ストーリーが展開されます。これからいよいよ田植え!

田んぼに水が入り、空を映す水鏡がそこかしこに広がる光景が楽しみな季節。

貴方の家の近くでも、カエルの合唱が聞こえてきましたか?

皆さんもどうぞ、美しい田園風景にしばし足を止めて、圃場で繰り広げられるドラマに

思いをめぐらせてみてくださいね!

木村秋則さん情報、いろいろ・・・

 

映画『奇跡のリンゴ』にあわせ、

木村さんの新刊が立て続けに発売されました。

小原田泰久氏著の「木村さんのリンゴ」では、

小原田氏が岡山まで取材においでになり、

当会も大きく取り上げていただきました!

(小原田さま、その節はありがとうございます)

長年、木村さんのリンゴ園の土壌について研究を重ねている

弘前大学教授 杉山修一先生の、待望の本も出版されました!

こちらの本、ホントに素晴らしいです!!

すごい畑のすごい土―無農薬・無肥料・自然栽培の生態学

                      幻冬舎新書

【商品説明より】

不可能を可能にした自然栽培の驚異のメカニズム。
農薬使用を前提に品種改良された日本のリンゴを、

農薬も肥料も使わずに作る方法を見つけた農家・木村秋則。

彼の畑には、通常の1・5倍から2倍の微生物が生息するため

土は肥え、伸び放題の草に住み着く多種多様な昆虫類が害虫の大量発生を抑えている。

また、リンゴ自体の免疫機能が高く、病気に対する耐性も強い。木村の畑を研究する学者が、

「奇跡のリンゴ」を生み出した「自然栽培」の驚異のメカニズムを分かりやすく解説。

木村秋則さんの本一覧ページも更新しましたので、ぜひご覧ください。


そして先日・・・・

全国各地の自然栽培に取り組む有志たちによる、あるプロジェクトが始まりました。

 

詳細はこちら →★(click!)

 

木村さんはかねてより、自然栽培の農作物は「誰もが自由に買えるものでなくてはいけない」

と話されています。希少価値があるからといって高い値をつけ、富裕層やある特定の層だけが

買える特別なものになってはいけない、と。

(とはいえ、今流通されている農作物は、市場原理の下にさらされ、あまりにもひどい安値で

 叩き落されていますので、適正な価格が求められます)

 

初めて実った頃のリンゴはきっと、小さく、傷もあり、本来なら売り物にはならないような

ものだったことでしょう。それでもクレームも言わず買ってくださったお客様や、支援し続け

てくれた人々がいたからこそ、木村さんは自然栽培のともし火を消すことなく、リンゴを作り

続けることができました。

こうした経緯から、木村さんは、これまでに多くの講演・

農業指導をしてきたにも関わらず、そのほとんどの報酬を

受け取らない、場合によっては交通・宿泊費まで自腹でした。

(現在は、正当なマネージメントを受けておられます)

 

これだけ有名になった木村さんのリンゴやその他の農作物も

値段が吊り上がることはなく、昔からの支援者の方々へ、

安価にお譲りしていると伺っています。現在も木村さんの

リンゴ畑には「見学料」というものはありません。

 

まだまだ取組み4年目であり、NPO会員のご支援によって

活動が可能になっている当会も、こうした木村さんの考えに

倣い、イベントや講習会などの企画の際は、謙虚な姿勢を

忘れないよう気をつけており、生産者の皆さんへもご理解・

ご協力をお願いしています。理事長・理事も皆、無報酬です。

(これは蛇足ですが^^;)

 

我れ先に!と自分だけの利益を求めなくても、力を合わせれば、順を追ってちゃんと皆でシェアできる。

ここにも自然の摂理が存在している。― それが当会の考えです。

この姿勢を木村さんも喜ばれ、岡山へ来てくださっています。

最後列の席で映画をご覧の木村さん夫妻(映画.com ニュースより)
最後列の席で映画をご覧の木村さん夫妻(映画.com ニュースより)

 

そんな木村さんですが、病に倒れた奥様がリハビリを終え、

安心してご自宅へ帰ることができるようにとの願いから、

これまでに木村さんにお世話になってきた有志たちにより、

支援プロジェクトが立ち上がりました。

当会理事長の高橋も、プロジェクトの発起人の一人となりました

ことを、ここにご報告いたします。

壮絶な苦労を成し遂げ、今もその地位に甘んじることのない木村さんも凄いですが、

その木村さんを支え続け、3人のお嬢さんを育てながらご家庭を守り貫いた奥様は、

もしかすると木村さん以上に凄いともいえます。

木村さんの偉業は、夫唱婦随の末に実現したといってもよいのかも知れませんね。

映画『奇跡のリンゴ』特番オンエア情報【岡山版】

 

映画『奇跡のリンゴ』公開もいよいよ今週末!

一斉公開される6月8日(土)は偶然にも

当会のお田植え祭の日です。

(参加お申し込み、ありがとうございました)

 

「お田植え祭を見てから、その足で

 映画館に行くつもり!」

「懇親会で木村さんの話で盛り上がってから、

 レイトショー味わってくる!」

 

…参加者の皆さん、いろいろ考えてますね~♪

ウワサによると、公開後一週間の入場数によって

ロングランになるかどうか決まるとか(!)

 

すでにTVでコマーシャルも流れていますし、

いろんなメディアで紹介され始めましたね。

先日フィレンツェ映画祭にて観客賞も受賞し、

スローフード発祥の地イタリアで、

イタリアーノ達の賞賛を浴びたのも頷けます♪

 


【岡山県内上映映画館】

TOHOシネマズ岡南  (click!) 

  (本日6月6日18:30~、理事の山田が試写会にてインタビューに登場します☆)

岡山メルパ  (click!)

MOVIX倉敷  (click!)

お田植え祭、無事終了!

6月8日、爽やかな風が吹くお天気のよい一日に、お田植え祭がつつがなく終わりました。

お田植え祭といっても、田植え機で植えていくのを皆で見守るだけのことなのですが(笑)

皆で今年の豊作を祈り、各地の生産者さんが事故なく無事に農作業が進むように、と祈願しました。

当日は生産者さんを中心に、NPO賛助会員さんや各ユーザーの方、県外の仲間団体が集まりました。

 

昔は、田植えの日には親戚やご近所が集まり、総出で手植えをしていましたね。

今日は○○さんちの田んぼ、明日は□□さんちの田んぼ… といったように皆で協力して。

あれよあれよと植えていく「田植え名人」の華麗な手さばきに見とれたり、皆で食べるおにぎりやお漬物が美味しかったり!

大変だったけれど、心地よい疲れと充足感がある田植えでした。

こちらが理事の山田が籾殻くん炭を利用して作った苗です。

木村さんが絶賛し、作り方を全国の農業指導でもお話されているという苗。根がびっしり!

そもそも、育苗の段階から肥料は一切使用しない中で「大苗に育ててください」と指導するため、

皆さん、とても四苦八苦されます。田植えまでに間に合うよう期限があるので、尚更です。

水温管理、日照、土…ありとあらゆる条件のバランスを調整しながら育苗しなくてはなりません。

 

今年は育苗の時期の気温が低かったので、余計に生長に遅れが出ていて、大変なんです。

生産者さんがあちこちで「胃が痛いわー」と嘆いているのを聞いて、こちらまで痛くなりました。

さすがの山田も実は今年はピリピリ・イライラモード全開で、スタッフもしばらくのあいだは

近寄れないほど怖かったんですよ~(汗)

ニコは氏神様へ行って「生産者さんの苗が大きくなりますように!」と神頼みする日々でした。

植え方はおなじみ、疎植です。苗も1~2本植えにします。

「そんな植え方じゃ収量が少ないじゃん!」という方は、

まだ自然栽培の入り口ですヨ(笑)

この後、凄まじいくらい分けつしますので、お楽しみに。

 

今年の新たな気づきとして一点。

田んぼから何やら臭いがしていました。

「あれ?何だろう?」皆首をかしげていたのですが、

昔の稲作を知っている世代の生産者さんの一言で解決。

臭いの元は、レンゲでした。レンゲが土と混ざった際の

発酵の臭いだったんですね。昔なら当たり前だったそうです。

もちろん、すっかり枯れてから耕転しているので、

窒素分はゆるやかにやさしく圃場に伝わり、

この効き方は、自然界の摂理に許された範囲内です。

 

お田植え祭も無事に終わり、午後は

懇親会。田の神様へ無事に田植えが

済んだことを感謝し、田植えを終えた

仲間と共に囲む祝宴のことを

『早苗饗(さなぶり)』といいます。

語源は「早苗振る舞い」からだとか。

 

サクラのサは、田の神様を指す

というエントリーをしたことがあり

ますが、「早苗」「早乙女」なども

「サ」で始まりますよね。

民俗学を紐解くとおもしろそうです。

お寿司はもちろん、「すし遊館」!(笑)
お寿司はもちろん、「すし遊館」!(笑)

 

懇親会は大変盛り上がりました。

参加された皆さんのトークの濃いことといったら!
木村さんの話や、実行委員会のウラ話、

これから岡山で発信できる可能性について!等々、

希望とワクワク感でいっぱいの、

かなり磁場の高い楽しいトークでした。

 

 


うちの生産者さん、控えめだと思っていましたが、内に秘めた情熱はタダモノではありません!

奥ゆかしく上品な美味しさとは裏腹に、在来種として現代にも生き残ったほどの逞しさを誇る

「朝日米」に通じるものを感じました。

始めるまではかなり慎重に様子見をするものの、一旦受け入れたら物凄い力を発揮するのは、

晩生種である「朝日米」を育んだ土壌をもつ、岡山県人独特の県民性かも知れませんね。

これから過酷な夏が始まりますが、稲が健やかに生長するよう、皆で応援していきましょう!

これからの農業を考える

生産者・消費者・ユーザー・JA関係者、老若男女が大勢集まった、先日のお田植え祭
生産者・消費者・ユーザー・JA関係者、老若男女が大勢集まった、先日のお田植え祭

皆さま こんにちは。

昨日、当会公式Facebook でも投稿したのですが、Facebook が見られない方のために

こちらのBlogへも同様の内容をエントリーいたします。

 

*** 

映画『奇跡のリンゴ』が公開されて、1週間が経とうとしています。

木村さんの偉業と家族愛の感動が多くの方の心に届き、自然栽培の素晴らしさや可能性が

より多くの方に知られるきっかけとなったことを、大変嬉しく思っています。

 

一方で、肥料・農薬を使う慣行栽培や有機栽培に厳しい視線を向ける人が増えることを、

当会は良しとしていません。 
当会は自然栽培を広めることを目的とした団体ですが、
これまで私たちの食生活を支えてきてくれ、
今も支え続けてくれている、慣行栽培や有機栽培にも敬意を忘れてはいません。

肥料や農薬を使用した栽培農家さんの中にも、しっかりと安全性のあるものを選び、

使用量、使用日数を守り、消費者のために、安定した作物を 安定して供給しようと、
まじめに取り組んでくださっている方はたくさんいらっしゃいます。

そして、こうした生産者の陰には、少しでも安全な肥料や農薬を提供しようと
開発してきた製造会社さんのたゆまぬ努力と研究もあったことでしょう。

 

 

日本が戦中・戦後の貧しい食糧難から這い上がり、
今のようにいつでも何でも食べられるようになるまでには、
こうした人々の苦労があったことを、
私たちは決してないがしろにしてはいけないと思います。

自然栽培は、まだ実践している人が少ないため、

どのような違いがあるのかを知るために、どうしても

これまでの栽培法と比較する手段を選んでしまいがちです。

 

こうした二元的な比較をすると つい、

「こちらは良くて、あちらは悪い」

という見方になりがちです。
これはとても危険な見方だと思います。

また、比較された側にとっても、つい相手を敵視し、

論破してしまいたくなることでしょう。

こうなると、ただの不毛な戦いとなり、
そもそも人々の「食」を豊かにしたいという

共通の思いを持つ者同士だったはずなのに、
傷つけ合うことになるのは悲しいことであり、

建設的ではありません。

あくまでも、双方の違いを知り、

それぞれの特徴を知ることに焦点を置いて、
物を見る姿勢が大切だと

私たちは自分に言い聞かせるべきでしょう。

一番怖いのは、うわべだけを見て盲目的になること。
そして、原点を忘れて偏重し過ぎていくこと。
これは、慣行でも、有機でも、そして自然栽培でも、

どんな栽培方法であっても同じです。

木村さんは常々

「私にも間違っているところがあるかも知れない。
 だからこそ、より多くの人にも試してもらい、

 実践してもらい、自然栽培がどういうものなのか、

 一緒に考えて欲しい」とおっしゃっています。

当会はそのためにも、自然栽培の啓発・普及を進めています。

非常にありがたいことに、こうした姿勢を汲み取ってくださっているのが、ほかならぬ、
農薬・肥料を売る立場でもある、岡山のJAです。
自然栽培だけを支援するわけではない。ほかの栽培と同様に、
 JA組合員さんがやりたいというのなら、それを公平に支援するのがJAの務めです

当会と協働してくださっている全農やJAの担当者さん達は、皆そう話していらっしゃいます。
国や農政が変えてくれるのではありません。私たち一人一人が変えていくのです。

皆さまと一緒に、これからの「農」と「食」について考えたい。一人一人に考えて欲しい。
当会がお送りするお米には、そんな願いが込められています。

県内各地で木村式自然栽培の田植え続々!

 

皆さま こんにちは。少しのあいだ、更新がストップしてしまい申し訳ありません。

「何かあったの?」「ニコさん風邪でもひいた?」…心配してくださった皆さまからの

やさしいメッセージに、ニコはうるうる(T_T)  ありがとうございますっ

さて、うるうるしているといえば、もう1つうるうるしたのが、生産者の皆さんの田植え!

6月上旬、県北から始まった田植えは県南へと南下し、

先週末は県内各地の生産者さんたちの田植えのピークでした。

 

入梅したというのにずっと雨が降らず、なかなか田んぼに水が溜まらないことを心配していましたが、

逆に今度は溢れるほどの大雨! ここぞとばかり、生産者さん達が張り切って田植えをされました。

カッコイイ田植え機でガンガン植える方、友人を募って皆で楽しく手植えをされる方など、

田植えの様子もさまざま。当会の生産者さんは、ベテランから初心者さんまでいらっしゃいます。

「ただのお米づくりだけではない、それ以上の何かをしたい!」想いは皆さん一緒です^^

 

「疲れたけど、楽しかった!」「今年は田植え機の回し方を工夫したぜ!」など、

皆さんの生き生きとした表情を見るたびもう、ありがたくて、嬉しくて、美しくて、

ニコは泣けて泣けて仕方ありませんでした(T_T)

 

こちらは丁寧に畦(あぜ)が作られていますね。

畦塗りをする時期は、田植え直前の、雨上がりで少し

土が湿ってドロッとなっている状態が最適。

あまり早くに畦を作ってしまうと、乾燥してしまい、

田植えの頃にはポロポロと崩れてしまうのです。

畦が上手に作れると、上農(=上手な農家)の第一歩

といわれているそうです。

 

水田の中はチェーン除草がされ、水も入っているので、

雑草のほとんどは 種が発芽する心配は少ないのですが、

畦はすぐに雑草が伸びてしまうので、これからの暑い夏、

一番大変なのが、畦の草刈りなんです。

 

これを除草剤で退治してしまえば簡単なのですが、薬のせいで

土を掴んでいる草の根まで根こそぎなくなってしまうので、

畦が崩れ、土が痩せ、だんだん低い畦になってしまいます。

根っこのおかげで畦が守られ、水田が整備されるんですね。

 

木村興農社 熊田さん、JA担当者、実行委員会で巡回しています
木村興農社 熊田さん、JA担当者、実行委員会で巡回しています

じゃじゃーん。

木村興農社の主任研究員の熊田浩生さんが、田植え後の田んぼの視察に

岡山へいらしてくださいました。

   ※ちなみに熊田さんは「Kumada」ではなく、「Kumata」さんとお読みします。

    下のお名前も「浩」とよく間違われるようですが「浩(こうせい)」さんです♪

 

水の管理の様子、苗の色や水田の藻の繁殖状態など、様々な観点からのアドバイスをいただきました。

これらの情報はすべて、台帳へまとめられ、場合によっては、生産者の方へも連絡をします。

 

とはいえ、基本的にはよほどの深刻なリスクが想定されない限りは、生産者さんへ細かい

アドバイスを事前にお知らせすることは、敢えてしないようにしています。

何でも安易に、人から先に答えを聞いてしまうクセがつくことで、

ご自身の自然栽培に対する考え方が、自立ではなく依存につながってしまわないように…との

願いから、このような方針をとっています。

 

「なぜ、この田んぼはうまくいかないのか?」

「この場合、どうしたらいいんだろう?」

そう思った時に、まずは本で調べてみる。植物の植生の基本原則をたどってみる。

肥料・農薬がなかった時代、昔のお百姓さんたちはどのように作っていたのか?

こうした想像力と解決力を養うことは、自然栽培生産者となるために大切な過程なのです。

 

自然栽培の楽しさにはまる方々は、悩んだ末に自分で見つけた「あっ!そういうことか!」

という答えに、達成感と自信を持つようになります。

その積み重ねで、自然栽培の「核心」のようなものが掴めるようになってくると、

あとはどんな問題が起きようと、いちいち人に聞かなくても対処できるようになります。

自分で勝ち取った自信は、何モノにも代えがたい大きな財産となります。

 

木村さんや熊田さんは、生産者さんご自身のその「気づき」を辛抱強く待っています。

(決して意地悪ではないんですよ・笑 そして、どうすることも出来ないとなったときには、

 すぐに解決へ向けた支援体制も準備していますので、どうぞご安心ください)

 

ところで、上述の「上農」という言葉は、農業にまつわる諺からきています。

  下農は草をつくる中農は稲をつくる上農は土をつくる、 特農は心をつくる

う~ん 深イイなぁ~(しみじみ)


さて、実行委員会ではまたまた新たな企画が進行中。今度の企画はちょっとスゴイかも!

近日中に告知いたしますので、どうぞお楽しみに☆

大阪府木村式自然栽培実行委員会のご紹介

開設される日を心待ちにしていました!
わが岡山実行委員会の兄弟団体ともいえる、大阪府木村式自然栽培実行委員会さんの
公式Blogと、公式Facebook などが開設されました。

大阪府木村式自然栽培実行委員会は、自然栽培の商品を消費者の方々へ広めることを
ミッションの1つとして発足されました。会長の稲田氏は、当会理事長 高橋とは

古くからの友人で、実行委員会設立の際は、お手伝いさせていただいておりました。

先日開催された「自然栽培 生産者・消費者ファンの集い」では、

全国から自然栽培の仲間が集結!
皆さんへ振舞われたおいしいご飯とお味噌汁はもちろん、
当会認証の岡山県産木村式自然栽培米「朝日」と、まるみ麹本店さん謹製の「奇跡の味噌」♪
皆さまに喜んでいただけて、当会も嬉しいです。

これから浪花パワーがどんどん拡大されること、まちがいなし!
心強い味方がまたまた増えて、岡山もパワーUPです(^^)/

大阪のほかにも、香川県や鳥取県にも同様の兄弟団体が活動していますので、

今後も随時ご紹介させていただきたいと思います。自然栽培の輪、広がっていますよ~!

 

●大阪府木村式自然栽培実行委員会 

公式Blog

 http://ameblo.jp/shizensaibai-osaka/

公式Facebook

 https://www.facebook.com/shizensaibai.osaka

 

●自然栽培ファンクラブ(大阪実行委員会関連団体)

 http://shizen-fan.com/

Receptive Mind

こちらはある生産者さんの田んぼ。工業コンビナートを遠くに望む、棚田です。

岡山県内、少し車を走らせば、いろんなところに棚田があります。

 

ここからの夕暮れの景色を皆さんへもお見せしたくて、ため池から段々に落ちていく水音を

聞きながら、日が沈んでいくのをじっと待ちました。夏がすぐそこまで来ているというのに、

山から下りてくる風は涼しく、気持ちがよかったですよ^^

 

昭和の時代、高度経済成長を支えた水島コンビナートは、長い長い年月を経て、

この棚田とのコントラストの対象となり、一つの景色として受容されるまでになりました。

戦後からの人間の歩みの軌跡を見ているようです。

今を生きる私たちは、これからこの景色に何をつけ加えることになるのでしょうか。

いや、自然栽培流にいえばもう、「つけ加える」なんていう思考からは

そろそろ卒業することも考えた方がいいのかも知れません。

「何もしない」ことをする。

Doing nothing is doing all.  倉敷の町づくりに多大な貢献をした建築家、

浦辺鎮太郎氏が倉敷に残した格言です。

 

先日、農業にまつわる諺をご紹介しました。

 下農は草をつくる
 中農は稲をつくる
 上農は土をつくる
 特農は心をつくる

これを縦に見てみると、「草」「稲」「土」「心」が見えてきます。
この4つは、どれが欠けても自然栽培の作物が実ることはありません。
ということは、全ての人が「上農」「特農」でなくてはいけないということはなく、
「下農」も「中農」も必要、みんな必要、ってことなんですね。

明日からも、美しい景色の中で生きる私たちでいたいものです。