成果報告会のご報告(1)

Blogの更新を楽しみにお待ちくださっていた皆様、お待たせいたしました!

おかげさまで、2月1日の「岡山県自然栽培 成果報告会」は無事、盛会に終えることができました。

今回は、予定数を上回るお申込みをいただき、ご入場の際スムーズなご案内が出来ない状況がございましたこと、まずあらためてお詫び申し上げます。

前日に、「インフルエンザになったので、キャンセル待ちの方へ譲ってあげてください」というご連絡をくださった方もいらして、配慮あるお心づかいに私たちスタッフもホッとする一コマがありました。ギリギリまでお入りいただけるよう調整しましたが、ご覧の通り会場は満席。「もしかすると入れるかも知れない」と直接お越しくださった方を制限しなくてはならない状態で、大変心苦しく思います。今後も皆さんにご参加いただける機会を増やしたいと思います。


さて、冒頭から「えーーーーっ!!!」と驚くサプライズゲストのご登場です。

来賓として、木幡岡山県副知事が駆けつけてくださいました!
「え!副知事がいらしてくださるんですか???」最初、私たちスタッフも驚きました。

木幡副知事はご挨拶が済んだらすぐに会場をあとにする、ということなく、プログラムの最後まで熱心にお聞きくださいました。この取り組みが地に足のついたものであることを、少しずつ自治体が認めてくださっている表れではないでしょうか。

木幡副知事、ご多用中のところご来場いただき、本当にありがとうございます!!

 

さて、前半のメインは皆さんに好評、生産者の体験発表です。

トップバッターは、昨夏話題になった、岡山県立興陽高等学校農業科の皆さん。

木村さんは、高校生の皆さんが自然栽培に挑戦してくれたことを大変喜んでくださっており、自ら回っている全国の講演でも、このことを紹介されているそうです。


学生さんらしく、ただお米を生産するだけでなく、そこから学ぶべき題材を見出し、実験し、検証し、記録に残していることが大変素晴らしいですね。

今回発表してくれた生徒さんは高校3年生でご卒業だそうですが、後輩の皆さんが引き継いでくださるとのこと。これも嬉しいことですね。農学の分野では今後、ミクロな視点で細分化されるだけでなく、もっと広いマクロな視点での研究材料をもって成果をあげる研究者の登場が期待されるのではないでしょうか。ぜひ、これまでの既成の学問のラインから飛び出して、新しい「農学」を創出してください!

 

 

画像が暗くてごめんなさい!
画像が暗くてごめんなさい!

最近は女性の活躍が目覚しいですが、当会も然り。「女性でも農業は出来る。自然栽培もまったく大丈夫!」ということで、発表をお願いしたのが増成さん。JAさんからも「増成さんは、ご主人やご両親に任せないで、自分で何でもやる感心な人なんです」と推薦していただきました。

増成さんは、育苗から収穫まで、全部ご自分でやります。トラクターから田植え機、コンバインまで、全部乗りこなします。元々草の生えやすい田んぼでの苦戦した3年間を振り返ってくださいました。思い切って、チェーン除草ではなく、2条用エンジン付除草機を入れてみたところ、効果があったとのこと。草を制してみてあらためてわかったことは、除草は稲の初期生育のために手助けをしてやるのが目的ということ。稲の根がしっかり活着しさえすれば、あとは少々草が生えていても稲には関係なく、むしろ共生関係が生まれていると感じたそうです。

 

お米の食味についても触れていました。子どもの頃から採れたての自家米で育った増成さん。自然栽培1年目のお米は、まぁまぁかな?程度で、期待するほど美味しいとは思えなかったそうです。2年目になって力強さが感じられるお米になった。3年目になってようやく、辛口の親戚からも絶賛され、味が乗ってきたと感じるようになったそうです。「食べた後に口に心地よい甘さがいつまでも残っている」と、田んぼに出ないご主人が仰ったとのこと^^

素敵なミセスが、じつはこんな最先端の農業をこなしてしまうなんて、農業ガールの憧れになること必至ですよね♪

 

 


次にお話いただいたのが、ベテラン農家の林さん。迷彩服に地下足袋!という粋ないでたちでのご登場です。べらんめぇ調の早口なしゃべり方とは裏腹に、農作業はとても丁寧でカチッとされています。「ポイントは水じゃな!」と、一番に気づいていただきたい点にすぐ気づかれたのは、さすがベテラン。木村さんや熊田さんが常々教えてくださっている「乾土効果」とは、まさに水の管理次第なのです。
高額なキャビン付のトラクターを購入されたにも関わらず、「木村式は何回も耕さんでいいということで、5月に1回乗りゃいいだけなんで、キャビンの必要も何もなくて、ムダでしたw」というコメントに会場が沸きました。

 

林さんは以前、別の栽培法の講習会にも参加したことがあるそうで、このときに登録料、更新料、…と様々な手続きや料金が重なることに違和感を覚えたそうです。「木村式は、最低限の資料代や実費だけしか徴収せず、良心的ですよ!」とお褒めいただきました♪ 木村式自然栽培は、ムダがなく合理的な栽培方法でもあるんです。今年は圃場を広げてくださるとのこと、とても心強い生産者さんがまた一人増えました♪

 

 


この方にも是非お話していただきたい、とオファーしたのが藤井さん。農業経験ゼロで、圃場探しからご苦労されました。そんなときにいつも彼を支えたのが、笠岡地域の方々のつながりです。当会の生産者さんが快く地主さんを紹介してくださったり、町おこしの活動をしている仲間の方々が農作業を手伝ったり、自然栽培の取り組みがきっかけとなり、笠岡の町おこしと笠岡諸島の島おこしの連携が深まっているそうです。とても嬉しいことですね。

 

「これはぜひお話して欲しい」とリクエストしたのが、生産者リーダーの山田が藤井さんに喝を入れたエピソード。藤井さんは、お田植え祭が終わった後の懇親会の席で、お米作りを「出来る限り頑張ります!」と発言されたことがあります。この言葉に反応したのが、山田。「出来る限りなんじゃったら、やめてしまえ!やり切る気持ちがないと、自然栽培は出来んぞ!」と、一喝したことがあります。
「出来る限り」という言葉の中に、自ら制限を設けてしまっていることを、山田は見抜いたのだと思います。藤井さんはそのことに気づかれ、「自分の迷いに一つ、何かがふっきれたと思う」と言われていました。山田の一喝に反発したり言い訳したりすることなく、それを受け入れた藤井さんは素晴らしいと思います。だからこそ、初めての収穫で一等米の評価を得たのではないでしょうか。

 

農業は、人の命を預かる非常に責任の重い仕事です。生半可な気持ちではいけない。山田は、そのことを一人でも多くの生産者の方に自覚して欲しいと思っています。

 

 


そんな山田からの発表。4年目を経過してあらためて山田が感じていることをお話いただきました。テーマは「5俵でも成り立つ質のよい米づくりをする決意」。

これまで自然栽培は、慣行栽培や有機栽培の7俵、8俵…という収量に比べて「収量が減る」といわれてきました。これについて、私たちは肥料・農薬を使っていなかった時代の収量に「元に戻っている」と表現してみてはどうだろうか?と考えています。少しでも多く採ろう、収量が多いことを競おうとしてきたこれまでの心の動きに対し、山田は「これは自然栽培の精神とは逆行しているのではないか」と感じ始めています。

また面白いことに、肥料の力に任せた窒素過多なお米は、収量はあっても「食味」は落ちる場合があります。「量よりも質」を追求し、その中身に対し、適正な評価(価格を含む)を得られることが必要だと提案していました。実に考えさせられる課題ではないでしょうか。

 

 


いつも検索キーワード上位にいるのが、「木村式自然栽培の桃」の難波さんです。

これまでの取り組みの経緯をお話くださいました。昨年は、岡山県の推奨品である「清水白桃」につづき、「おかやま夢白桃」の2品種を栽培くださいました。「おかやま夢白桃」は、病害虫に強い性質を持っているため、自然栽培で作りやすかったそうです。

桃の旬を過ぎた今でも「自然栽培の桃を買いたいのですが」とお問い合わせがある難波さんの桃。
今後、生産量の拡大を目指して、生産者数も増やしていく方向で、いろいろな課題の解決を急いでいます。「急いてはことを仕損じる」ということで、確実な取り組みにしていきたいと思いますので、皆様のご理解をよろしくお願いいたします。

 

 

前半の締めくくりは、木村興農社 主任研究員の熊田さんからの総括。

一人ずつの発表のポイントをわかりやすくまとめてくださり、皆さんの発表を「素晴らしかった」と評価してくださいました。今年度も引き続き岡山へお越しくださり、圃場巡回や指導をしていただく予定です。今年は、「熊田さんのお話を聞く会」のようなものも企画できるといいなぁと考えています。

 

成果報告会のご報告(2)へつづく)

成果報告会のご報告(2)杉山教授の講話編

 

成果報告会後、大変多くの反響をいただいております!

 

「岡山がこんなに進んでいるとは!」

「私もぜひ参加したい!」

「岡山のJAって、なかなかやりますね!」

嬉しいですね~(*´∇`*)

 

山陽新聞の地方経済欄にもご紹介いただいたほか、NHKの中国5県でも、テレビ・ラジオで数回にわたりリピート放送されました。(山陽新聞大河原様、NHK寺井様、ありがとうございます)

 

木村さんの活動をレポートする専門誌『農業ルネッサンス』さんの公式Facebook でも、たくさんのシェアとコメントをいただき、大変嬉しく拝見しています。(編集長 温野様、ありがとうございます)

 


会の後半は、弘前大学農学生命科学部の杉山教授による講話から始まりました。

杉山教授は、昨夏「自然栽培を科学する」と題したシンポジウムで初来岡されましたが、その際、当会の認証田のいくつかから土をサンプルとしてお持ち帰りいただき、分析をお願いしていました。お話の前半はまず、「自然栽培は初めて」という方のために、簡単に自然栽培の定義や特徴、ほかの栽培法との違いをご説明いただき、その後に岡山の自然栽培の特徴や今後の栽培アドバイスをお話くださいました。

自然栽培はよく、「窒素が少なめ」という特徴が挙げられます。作物が生長するためには「窒素・リン酸・カリ」が必要といわれていますが、中でも、窒素は作物が生長するのに大量に必要とされています。このため、これまでの栽培法では化学肥料や有機肥料などを使って施肥を行い、土壌中に大量に窒素を入れてきました。

 

自然栽培では、自然界に元々存在する窒素を自然生態系の循環に任せるため、必要な窒素だけが土壌中に固定されています。このことは、作物が生長のために生成させる硝酸態窒素も少ない、ということを意味しています。(生長のための必要最低限がある、といった方がよいかも知れません)これはつまり、硝酸態窒素から生成されたアミノ酸やタンパク質が少なめになり、アミノ酸やタンパク質を求めて集まる虫も少なくなる、というメリットをもたらしているのです。

この「窒素循環」の内容については解説ページを別に作りましたので、ご覧ください

⇒カテゴリ:自然栽培のこと>自然栽培のプロセス1click!

 

さて、これまで東北地方の自然栽培圃場の調査が多かった杉山教授ですが、今回初めて、岡山の気候や土壌分析から総合的に検証していただいた結果、岡山ならではの栽培ポイントが見えてきました。

土壌サンプル採取時期は2013年8月
土壌サンプル採取時期は2013年8月

今回の土壌分析では、当会の圃場では、意外にも慣行栽培の圃場よりも窒素が多めに出ました。
このことから考えられるのは、まず、岡山県は「晴れの国おかやま」というキャッチフレーズが示すように、降水量が少なく日照条件に大変恵まれているため、圃場の有機物の分解が非常に速いことが考えられます。分解された有機物は土壌中に蓄積する間もなく、作物が早い段階で栄養分として吸収しやすい傾向にあるということ。当会の「朝日」の初期生長が著しく、稲の分けつ数が驚くほど多いことは、これまでのBlogの稲の写真などで確認いただけることと思います。

 

東北地方では「いかに窒素循環を活性化させつつ、継続させるか」という上向き方向へ考える必要があるのに対し、岡山は「いかに抑えつつ、継続させるか」という下向き方向を考える必要がありそうです。

 

こうした特徴をとらえながら、稲の登熟期までの栄養配分をどのようにコントロールしていけばよいか、土の状態をどのように保てばよいのか、といったことを考えてみて欲しいとアドバイスを頂戴しました。また、同じ岡山でも、県南と県北とでは気温や日照、土壌、水利などいろいろな点で大きな違いがあり、県北では朝日米の栽培が困難な地域もありますので、(実ってもカビが生えたり、脱粒が起きやすかったりし、買取を断念した事例があります)このあたりの細かい研究も我々の今後の宿題となりそうです。(県北の課題研究もすでに進行中です)

 

会場には、岡山県内だけでなく、自然栽培に取り組んでいる鳥取県倉吉市や香川県高松市、山口県長門市などからも来場者がいらしていました。各県の気候風土や土壌の特徴を踏まえながら、それぞれ独自の自然栽培を確立できるといいですね。

 

成果報告会のご報告(3)につづく 

成果報告会のご報告(3)養蜂家 奥村さん編

つづいて企業発表。当初は、もっとたくさんの企業の皆さんからお話をいただこうと打ち合わせをしていたのですが、タイムテーブルがキツキツに埋まってしまい、どうしよう!?と頭を悩ませた実行委員会。


「企業発表は見方を変えれば、自社の宣伝をしているようなもの。当日は恐らく、自然栽培をやりたい人、自然栽培がどんなものかを知りたい人が集まると思う。お客様が本当に知りたいこと、聞いてみたいことを考えて、ここは一つ、営利企業である我々は一律皆、表に出ないことにしましょう」副理事長で、「奇跡のお酒」を造る菊池酒造株式会社代表 菊池の一言でまとまり、登壇者は3名に絞られました。

最初に個人養蜂家の奥村さんにお話いただきました。奥村さんは別に事業をされているのですが、残るこれからの人生、みんなが幸せに、楽しく過ごせるようになるためにはまず、健康が大切!と考えるようになったのだそうです。このため、いろんな健康食品やグッズを試したそうなのですが、試していくうちに、どんな高価なサプリメントや機材よりも、自然の摂理に沿って丁寧に育まれた食品に勝るものはないという思いに至ったとのこと。

中でも、ハチミツ――蜜蜂が花の蜜を巣に持ち帰り、自ら体内酵素によって加工するハチミツは特に素晴らしいと、奥村さんは養蜂を勉強し始めたそうです。高価なサプリメントを飲むくらいなら、スプーン1杯のハチミツがいいですよ!と奥村さんはおっしゃいます。

奥村さんは大変博識で、たくさんの書物をお読みになっています。木村さんの本もお読みになり、非常に感銘を受けたそうです。木村さんの講演会へ出かけた奥村さんは、会場でナント、木村さんと二人だけになる時間があったのだそうです。「あの…木村さん。木村さんのリンゴ園に養蜂箱を置かせてもらうわけにはいきませんか?」勇気を出してお尋ねすると、木村さんは「うん、いいよ!」とアッサリ承諾(笑)

 

ちょうど、それまで木村さんのリンゴ園に養蜂箱を置いていらした方がお辞めになったばかりで、木村さんは受粉をどうしようか…と思案していたところだったのだそうです。これはなんとも、運命というか、普通なかなか木村さんには会えないのに、お話まで出来たなんて凄いタイミング!

昨年、当会の認証圃場で闊歩するミツバチさん♪
昨年、当会の認証圃場で闊歩するミツバチさん♪

ここでまた不思議なご縁なのですが、奥村さんが木村さんとお話した講演会には、当会のメンバーも行っていました。講演会が終わった帰り、メンバー乗り合わせの車にあぶれてしまった理事の山田が、駐車場にポツン…と残されてしまったのです。そこを奥村さんが見つけます。それで山田を車に乗せてくださったのだそうです。その車の道中で、山田がレンゲが自生したことを話したところ、奥村さんが倉敷の圃場へレンゲを見に来てくださったのです。こうして、木村さん~奥村さん~NPO…というご縁がつながりました。

ハチミツの中でも、レンゲのハチミツは最高級品として販売されています。
レンゲは、水はけと湿度のバランスが保たれ、様々な条件を満たしていないと、自生することはできません。人工的な手の加わっていないレンゲの蜜は本当に貴重だ!と奥村さん。

 

「自然栽培では、レンゲを緑肥としないので枯れるまで置いてくれます。そのおかげで、蜜蜂達は心ゆくまで蜜を採ることができ、農薬もないので次々と自然分封して、蜂がどんどん元気になってるんです!

「しかもこのレンゲは、ほかのどの地域とも違って、温暖な岡山の自然栽培圃場だからこそ可能な条件が揃っているんです!これって凄いことですよ!」と奥村さんは強調します。整理してみると…

 

・雪深い寒冷地と異なり、暖地で冬の時期からレンゲが芽を出しじっくり生長できる。

・自然栽培ではレンゲを緑肥としないので早くから耕さない。

 晩生品種の「朝日」を植えるので田植えも遅い。

 このため、枯れるギリギリの時期まで、長い期間レンゲは咲き続けられる。

・肥料・農薬のない圃場のレンゲなので、蜜蜂がちゃんと帰巣する。

 (蜜蜂は少しでも自分に異物が付着すると、巣へ帰らないといわれています)

・レンゲがこぼれ種による実生繁殖なので、根が土中深く入り、ミネラルたっぷりのハチミツになる。

 

昨年、奥村さんに試験的に養蜂箱を設置してもらい、ハチミツを採取していただいたのですが、実行委員会内部でテイスティングしたところ、これまでのハチミツでは考えられない、エグミのない素晴らしい美味しさで、全員目を丸くしました。理事長の高橋は「これは自然からの贈り物だ!皆さんともシェアしないと!」ともう、このハチミツに夢中です(笑)

 

昨年、試験的に採蜜したハチミツ
昨年、試験的に採蜜したハチミツ

そこで、当会では平成26年度に行う計画の一つとして、

 

『ハチミツプロジェクト』

 

をスタートすることになりました(^^)/

申請圃場のうち、自然栽培のバランスに近づきレンゲが自生した場合、希望される生産者さんからのお申し出により、養蜂箱を設置します。採れたハチミツが販売可能な数量になりましたら、NPO会員の皆様に優先販売いたします。収益の一部は生産者さんへも還元されます。(レンゲの生え方でハッキリわかりますので、種は故意に蒔かないでくださいね。認証まで取消しになっちゃいますので・笑)

 

プロジェクトの参加条件などがありますので、詳しくは、3月にかけて開催予定のJA別説明会(※)にてお話させていただきます。「俺んち、レンゲの芽が出てるぞ」という方はぜひお申し出ください。

(※)JA別説明会は、継続生産者さんと新規で生産者申込みを出されている方へ、個別に案内状をお送りします。只今、各JAと日程調整しており準備中ですので、案内が届くまでしばらくお待ちください。

 

成果報告会のご報告(4)へつづく

成果報告会のご報告(4)発根促進機「かぶとえびくん」!?

お次は、ロボット系、メカニック系が大好きな方にはわくわくする話題でしょうか。

映画「奇跡のリンゴ」の中でも、高校生の木村さんがオートバイを分解したり組み立てたりするシーンがありましたよね…♪ 木村さん、熊田研究員もメカは大好きなんですよ^^

これは実行委員会11月定例会のときのものです
これは実行委員会11月定例会のときのものです

成果報告会の写真がうまく撮れていませんでしたので(申し訳ありません;)、代わりの写真をご紹介しながら、報告会のレポートをいたします。

 

ご覧の機械。こちらは、岡山県津山市にある「IKOMAロボテック株式会社」さんが開発中の水田除草ロボットです。IKOMAロボテックさんでは、平成21年より水田の除草用ロボットの開発に着手されていました。昨年、弊会理事長の高橋が生駒社長と知り合い、このロボットのことを知ります。

 

ご存知のとおり、自然栽培では除草剤を使わないため、農家の皆さんは特に夏場の除草に大変ご苦労されています。自然栽培でなくとも、農家の高齢化が進む中で、除草の大変さは深刻だったために、除草剤の利用は加速されてきました。――これは自然栽培とのコラボレーションがうってつけではないか!

NPOとIKOMAロボテックさんはすぐに意気投合、両思い(笑)となりました。

11月定例会で機械の説明をする生駒社長
11月定例会で機械の説明をする生駒社長

ちょうど、アイガモが水田を闊歩する動きと似ています。水に浮きながら進み、水面下では土をかき混ぜ、発芽しかけの草は土中へ埋め込まれています。

IKOMAロボテックさんでは、実験田での試行を繰り返しておられ、効果を確認しています。

 

事前に、木村興農社の熊田研究員にもこのロボットを見ていただきました。その中で、このロボットの目的は「除草ではなく、発根促進にした方が自然栽培の考えに則っている」とのアドバイスがありました。

 

先の生産者:増成さんの発表にもありましたが、除草は稲の初期生長を促すために手助けをする意味合いが強いことが、実践の中で明らかになってきました。

 

熊田さんの解説によると、「チェーン除草」というのも当初は除草が目的なのではなく、元々は稲の発根促進から派生した方法だったとのこと。除草は " 行為の結果 " だったということですね。生産者のあいだで除草の問題が大きかったために、この " 結果 " の方がクローズアップされ、「チェーン除草」という名称が成立した…このような経緯なのだそうです。

 

ということで、生駒社長は今後、発根促進の方へ重きを置きながら、ロボットの改良を進めていく予定です。除草剤・農薬のない自然栽培の田んぼに生息し、田んぼの水や土をコチョコチョとかき回しているカブトエビにちなみ、「かぶとえびくん」と命名!試作機は、NPOのモデル田でも試験運転する予定です。

これがカブトエビ。生きた化石ともいわれています。カブトガニは天然記念物w ホーネンエビともよく間違われます。
これがカブトエビ。生きた化石ともいわれています。カブトガニは天然記念物w ホーネンエビともよく間違われます。

成果報告会(5)へつづく(相変わらず長い…w)

成果報告会のご報告(5)こども達に自然栽培を!

自分でご飯をよそう「新ひのお台幼稚園」の園児の皆さん ご飯は当会認証の「朝日米」です
自分でご飯をよそう「新ひのお台幼稚園」の園児の皆さん ご飯は当会認証の「朝日米」です

営利企業の我々の発表は今回は控えよう―― 関係企業の皆さんがそう思ったのは、すべてはここから。

 

写真は、大阪府堺市にある「新ひのお台幼稚園」の園児の皆さんの給食の様子です。

昨年大阪府木村式自然栽培実行委員会からのご紹介で、「新ひのお台幼稚園」の給食に、当会認証米「朝日」をご提供することになりました。

大阪実行委員会の杉本さん(左)と稲田会長(右)
大阪実行委員会の杉本さん(左)と稲田会長(右)
新ひのお台幼稚園の淡野理事長
新ひのお台幼稚園の淡野理事長

大切に保管してくださっている「朝日」
大切に保管してくださっている「朝日」
園内の調理場の大きな釜で炊きたてのご飯を提供しています
園内の調理場の大きな釜で炊きたてのご飯を提供しています

「少しでも体によい、いいものを」との願いで、新ひのお台幼稚園の理事長 淡野勝也先生は、当会の朝日米を給食に導入されました。当会のお米に目を留めてくださった関係者の皆様、保護者の皆様に、あらためて感謝申し上げます。

 

『未来の子ども達のために』

 

私たちNPOが手弁当でこの取り組みを立ち上げ、それぞれが少しずつ犠牲を払いながら自分のできる力を出し合ってきたのは、すべてはここから始まっています。

 

今、地球上では自然の摂理の中で無理なく循環してきた古来からの微生物たちが消えようとし、肥料・農薬にも耐えうる別の生き物がこの地球上に勢力を広げ存在するようになりました。

私たちは、このような環境で生き、このような環境で出来た作物を食べて、この身体が構成されています。その身体に宿る精神とは、一体どのようなものなのでしょう?

 

何が入っているか分からない食品を食べ、何かに追い立てられるように忙しく働く大人を見て育つ子ども達。癌患者の増加。アレルギー疾患に悩む人。ここ数年でとうとう、身体の表面に現れるだけでは済まされなくなりました。キレる子ども。発達障害の激増。

 「便利」という名の下で、衣食住すべてが複合的な要因を絡めながら私たちを取り巻いています。

 

しかし、今起きていることは、いつの時代も、親が子を想いよかれと思って始めたことが発端なのだと思います。

 

日本は戦後、食糧難の中を這い上がるようにして復興しました。自分は食べられなくても、我が子だけは腹いっぱいに食べさせてやりたい。美味しいものをたくさん食べさせてやりたい。戦時中のあのひもじい思いはもう、したくない。させたくない。親なら誰しも思ったことでしょう。畑を耕し、少しでも効率よく作物を収穫しようと努力しました。病害虫に悩まされる農家によって、農薬や肥料は受け入れられたのだと思います。

 

私たち戦後の世代は、祖父母や両親からそのようにして育てられ、大人になりました。

今の現状を紐解いてみたとき、最初は誰もこの世の中を悪くしてやろうなんて思って始めたのではなく、いつの時代も、子を想う親の心がそうさせてきたのだと思います。

 

そして誰もがよかれと信じ、自省することなく突き進み過ぎた過剰からくる歪みが、今の現状なのではないでしょうか。ですから私たちは、犯人探しをしてはいけないのだと思います。それよりも、これからの未来に目を向けたい。

 

今、健康面、教育面で、子ども達をとりまく様々な問題が山積されています。

「過保護にしすぎず、放任しすぎない」「目に見えないものを想像し、相手を思いやる気持ちがないと自然栽培は成功しない」――自然栽培の精神から、私たちは学ぶべきことがたくさんあるのではないでしょうか。自然栽培には、子育てのヒントもたくさん散りばめられています。

 

子ども達に自然栽培のものを食べて欲しい ――私たちの願いがようやく、ここまで来ました。

当会のものでなくてもいいのです。愛する人に食べさせるなら、どんなものがいいのか。

まずは「食」から… 一人一人にあらためて考えていただければと思います。

 

毎日食べたくなるごはん

なつかしい味のするごはん

大切な人に食べさせてあげたいごはん

木村式自然栽培のごはん

たくさんの人達の「想い」を詰めて力を合わせて作ったご飯を、おなかいっぱい食べてね!

St. Valentine's day 米粉のチョコレートマフィン

M様、ありがとうございます♪
M様、ありがとうございます♪

長~い「成果報告会のご報告シリーズ」の途中ですがw

当会の認証品を愛用してくださっているお客様から、一足先にバレンタインデーのお菓子をいただいただいたスタッフ。とても美味しかったので、レシピをご提供いただきました♪

「朝日」のお米の中で、小米(こごめ)といわれる規格外の小さなお米がありまして、品質はまったく遜色ないので、これを米粉として開発したのが認証品の米粉「雪っこ」。パウダースノーのようにきめ細かい米粉なんです。

 

これが、お菓子づくりを趣味とする主婦の皆さんのあいだでちょっとした人気になっており、最近リピーターが続出。お子様に小麦アレルギーがあるご家庭にも、大変喜ばれています。

「米粉って、小麦粉よりも重いからなかなか膨らまないんですけど、これは膨らむんです。しかも『雪っこ』はふるいにかけなくてもいいので、超お気に入りなんです!」とのこと^^

◆米粉「雪っこ」のチョコレートマフィン レシピ

 【材料】直径7cm高さ5cmのマフィンカップ6個分

  • 板チョコレート170g (約3枚分くらい)
  • 卵黄:Mサイズ2個分
  • 卵白:Mサイズ2個分
  • 牛乳:大さじ2
  • 砂糖:30g
  • 米粉「雪っこ」:30g

 

【作り方】

① 卵白を泡立て、メレンゲを作っておく(角が立つまでしっかり泡立てる)

② 板チョコを刻み、湯せんで溶かしておく

③ ②に卵黄をと牛乳を少しずつ入れ、なめらかになるよう混ぜ、チョコレートとなじませる

④ ③のチョコレート生地に①の卵白の1/3を入れ、サックリ混ぜる

⑤ ④に米粉「雪っこ」を少しずつ入れ、粉っぽさがなくなるようよく混ぜる

⑥ ⑤に残りのメレンゲを少しずつ入れ、メレンゲの空気がつぶれないようサックリ混ぜる

⑦ 型に流しいれ、165~170℃のオーブンで焼いたら出来上がり

 竹串で差しても生地がつかなければ焼き上がりの印です☆


 

いただいたお菓子は、お煎茶と一緒にいただきました。

 

チョコレートって、お煎茶と相性がいいってご存知でした?チョコレートの濃厚な甘さを、お煎茶のスッキリとした渋みが緩和させてくれるので、オススメですよ。
美味しくてやさしい差し入れのおかげで、このところ資料作成で頭から煙が出まくりだったのも癒されました~♪甘いモノって、幸せになりますね^^ 

 

ぜひお試しください(^^)/


▼米粉「雪っこ」の購入ページ
http://www.kimura-world.co.jp/shopdetail/005000000001/005/O/page1/order/

成果報告会のご報告(6)木村秋則さん編

「木村さんはまだー!?」…とお待ちかねの木村秋則ファンの皆さま、お待たせしました(笑)

木村さんには、最後のトリとしてご登場いただきました!

マネージャーさんのお話によると、木村さんは今回の成果報告会の内容を大変喜んでくださったそうで、とても嬉しそうに弘前へお帰りになったとのこと^^ 岡山での講話でも、とても熱のこもったお話をしてくださいました。

木村さんは日本発の自然栽培を、今後は海外へも発信したいという想いを持っていらっしゃるそうです。そのためにも机上の空論にならないよう、国内の私たちが実践を積み重ねていくことが益々重要になってきますね!

現在、木村さんに師事しながら取り組みを進めている人たちが、点から線へとつながり始めています。取り組みの中で経済的な基盤はまだこれから…という人たちは多く、生産者を支える消費者、流通業者の力が益々必要とされています。せっかく作れても、売れなければ実践が広がらない…というジレンマに皆さんご苦労されています。(木村さんは、リンゴが完成するまでに約10年、そのリンゴが売れるようになるまでに、さらに10年を要しました)

幸いにも、当会はNPO設立時に生産者×消費者×流通業者という3者をつないだ形で、最初に" しくみ作り " から入ったのが功を奏したのか、早い段階で点→線→面…という形が見え始めてきています。

「買って喜び」×「作って喜ぶ」=感謝とやりがいの交換 ――理事長の高橋はこれを常々「互酬制」と呼んでいます。

 

スクリーンの前にまで出て熱心に解説をする木村さん 迫力ありました!
スクリーンの前にまで出て熱心に解説をする木村さん 迫力ありました!

木村さんは、実践面のお話もしてくださいました。

「自然栽培がうまくいかない人はほぼ、『土を掘って温度を測ってみてください』という私の話を聞かないで、土の温度を測っておられません」と仰っていました。ドキッ☆とした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まずは土を知ることから ――講演会だけでなく、木村さんの本には必ずといっていいほど土を掘って温度を測る、と書かれてあります。木村さんの本は、自然栽培の実践を深めれば深めるほど、理解していたつもりでも「ああ!こういうことだったのか!」と新たな発見を見出すことができます。ぜひ何度も読み返してみてください。ちょうど冬は植物が休眠している季節。植物へのダメージが小さくて済みますので、ぜひ土を掘ってみてくださいね。

理事長 高橋 啓一
理事長 高橋 啓一
副理事長 菊池 東
副理事長 菊池 東

30分の木村さんの駆け足でのお話が済み、会の最後には今年度のNPOの活動計画について発表。

中でも、次の2つを新たに始めていくことが決定しています。

・ハチミツプロジェクト

・自然栽培によるブドウ栽培⇒ワインプロジェクト

 

ワインプロジェクトについては、各メディアにも大きく取り上げられ注目を集めていますが、今のところ試験的な段階で、最適な圃場や品種の選定、生産者育成について慎重に進めているところで、広く生産者募集をするまでに至っておりません。(桃についても同様に、少しずつ着実な歩みを進めています)どうぞ長い目で見守っていただければと思います。

 


会終了後は、なかなか実現できずにいたことがようやく叶いました。それは木村さんと生産者の皆さんとの集合写真の撮影。

私心のないお米一粒一粒を提供してくれた農家の皆さん。名が知れることもなく、自ら宣伝することもなく、黙々と真面目に働いている人達の見えない力に、私たちは支えられています。こうした人達にこそ、ちゃんと木村さんとみんなで記念撮影をしていただきたい。みんなの力を合わせて自然栽培のお米が集まった喜びを、木村さんに直接伝えていただきたい。そんな想いを木村さんが受け止め、撮影をご快諾くださいました。

 

いつもNPOを応援してくれているJAの担当者さんが、集合写真を見て感激したとメールをくれました。

 

全員の写真、木村さんの笑顔が皆さんにのりうつっているようです。普通、農家さんでこんな笑顔見たことがない。自然栽培に取り組む農家だからこそ、自信と希望の笑顔ではないでしょうか!(嬉しいことです。) 

私たちは実績を積み重ねていくこと。農家と消費者のつながりを大切にすることです。ただそれだけで良いのではないでしょうか。『百聞は一見にしかず、・・・百行は一果にしかず』です。成果が出るまでやり続けること・・・・頑張りましょう」
 
私たちスタッフは、いつもこのJAさんの言葉に励まされています。
まだまだすべてのJAさんがこのように協力的なのではなく、いろいろな立場やお考えをお持ちの方はいらっしゃいます。ごく自然なことで、よく理解できます。これからも敵対するのではなく、多様な考えを理解し合えるよう、自然栽培もその多様な考え中の一つにすぎないことを理解していただけるよう、私たちは今年も小さな実践を積み重ねていこうと考えています。
 

こちらはサービスショット!?

報告会翌日、試験的に栽培している桃の苗木を木村さんに剪定していただきました。目を閉じて、何かをイメージしながら歌うように木と向かい合う木村さん。手品みたいにあっという間に鋏を入れました。

剪定されたあとの桃の木は、スッキリと枝姿が整い、気持ちよさげでしたよ。

「今年はこの木、5つくらい実が生るよ!」木村さんはもう、春や夏のことが見えているようです(^^)/