収穫祭 お礼とご報告

10月18日。雲ひとつない秋晴れの下の田んぼです!

たくさんの生産者さんが集まってくださいました。台風が続いたあとの週末で、この日の晴天は収穫にうってつけの日。本来ならご自分の田んぼの稲刈りをしたいでしょうに、こんなに集まってくださって感激です。「これはただの稲刈りじゃないけんな。収穫祭っていうのは、儀式じゃけぇ。みんなが集まってちゃんとせんといけんからな^^」…とは、とある生産者さん。深い言葉です。

理事長 高橋からの挨拶。世間で話題になっている今年の生産者米価のこと、NPOの今後の方針、木村さんの近況、等々… いろいろとお話させていただきました。

 

今回は岡山パールライスの菊池取締役より、祝詞を奏上していただきました。

まるで本職のように声が通っていて、田んぼに気持ちよく響き渡っていました♪

 

毎年発信していることですが、私たちが行っているこのような祭事は、特定の宗教・思想に則ったものではありません。私たち人間も自然に生かされているということを忘れないよう、大いなるものへの感謝の気持ちを皆で確かめ合う機会としています。農耕行事は、昔の人々が生活の中でごく自然に根付かせた文化ともいえますね。

 

このため、祭主を招いたり大袈裟な祭壇を設けたりせず、この取り組みに関わる人たちでシンプルに執り行っています。

菊池取締役は、ご自身も稲作をされる方。華麗な鎌さばきで、ザザッと2株を同時刈り!
菊池取締役は、ご自身も稲作をされる方。華麗な鎌さばきで、ザザッと2株を同時刈り!
当会副理事長で菊池酒造の菊池社長や、桃の難波さんも駆けつけてくださいましたー!
当会副理事長で菊池酒造の菊池社長や、桃の難波さんも駆けつけてくださいましたー!

 

収穫祭が終わってからは、お待ちかねの懇親会。

NPO会員や一般の方、農家、JA関係者、ユーザー企業…多くの分野の人々が集結。ここでは所属関係なく、一緒に美味しいものを食べ、美味しいお酒を酌み交わしながら交流を深め、情報交換する場として定着しました。 これはもう、6次産業化ならず、10次産業化が実現!?

宮下酒造さんのにごり酒「木村物語」で乾杯!お酒も入って皆さんゴキゲンでご歓談♪
宮下酒造さんのにごり酒「木村物語」で乾杯!お酒も入って皆さんゴキゲンでご歓談♪
すし遊館 特製のバラ寿司!認証されたお米のみが、NPOより名前を付与されます。エッヘン♪
すし遊館 特製のバラ寿司!認証されたお米のみが、NPOより名前を付与されます。エッヘン♪
寿司飯も具も天下一品!
寿司飯も具も天下一品!
高橋自ら包丁を!生マグロをご提供。冷凍じゃないよ!
高橋自ら包丁を!生マグロをご提供。冷凍じゃないよ!


会の後半では、一人一人が自己紹介をしました。

大阪実行委員会の稲田会長からは、11月9日に控えている『夢のディナー in 大阪』のご紹介も!

(上記画像、一番右の方が稲田会長)

木村さんの大ファンの人、新規就農を目指している人、農業を勉強したいと思っている学生さん、地質学に詳しい農家さん… 本当にいろいろな人たちがご参加くださいました。このお部屋はまさに、多様性に満ちていました♪

 

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さて、今年の朝日米は生育が少し遅めで、これから本格的に各地で稲刈りが始まります。

今年は85戸の農家により、約120t (昨年比1.5倍)の収穫を見込んでいます。JAの米穀検査を経て「木村式自然栽培米」としての認証を付し、まず最初に この一年ご支援くださったNPO会員の皆様の1年分のお米を確保いたします。その後、ユーザー企業、一般消費者の皆様へと供給が始まります。

 

おかげさまで、平成25年度産は11月末には完売予定ですので、ちょうどよいタイミングで皆様へ26年度産の新米をご提供できそうです。需給調整にご協力いただきました多くの皆様へ、感謝申し上げます。

もしも「食べてみたい!」という方がいらっしゃいましたら、今ならNPO価格でのご提供が可能ですので、会員のお手続きをご検討ください。(初年度は試食米でお試しいただき、ご納得いただいた上でご注文ができます)多くの方々へ、自然界のエネルギーと人々の想いの詰まった朝日米を召し上がっていただけますように!

 

会員募集のページはこちら ⇒ ★(click!)

 

自然栽培の真骨頂は「根」だ!

これが自然栽培米の根!
これが自然栽培米の根!

ヘッダー画像が変わりました。これは、収穫祭のときに引き抜いた朝日の稲株です。土を落とそうとしていたので、「あっ!土を落とさないで!」…思わず叫びました。端っこの方に生えていたもので分けつはそんなでもありませんが(もっと本格的な稲株は太っています)しっかり土を掴んでいます。

こちらは収穫祭が行われた当会のモデル圃場。土だけになっているのは、ジャンボタニシの食害があったからです。(後から植え直しはしませんでした )スカスカで隣り合う株がなかった稲は、先日の台風18号・19号の風をモロに受けても踏ん張り続け、このように倒伏しませんでした。(朝日は「倒伏しやすい」といって敬遠されてきた品種にも関わらず! )

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今回は、根っこのことを少しお話しましょう。

これは、土を落とした稲の根です。ものすごい量の根が塊のようになっているでしょう?

 

ちなみにこちらは、8月お盆の頃の稲の根っこ。まっすぐに伸びる白く太い根が分かるでしょうか。この根は、土中の窒素分を求めて深く深く伸びたもの。この根が伸びている時期を「栄養成長」といいます。ちょうど分けつしている時。この白く太い根のことを「主根(primary root )」といいます。

▲これが主根 
▲これが主根 

この主根が伸びている時期と土用干しの時期が重なってしまうため、根が切れてしまわないよう、自然栽培では「土用干し(中干し)はしません」と言っています。

 

通常の栽培では、苗が肥料を吸収してどんどん徒長してしまうので、土用干しすることによって根を分断させ、強制的に栄養成長をストップさせます。こうなると、苗は自身の持つ植物ホルモンの働きによって栄養成長から生殖成長へと切り替え、穂作りを始めます。根を切られた苗が「もうすぐ死んじゃうかも!」と思って、子孫を残そうとするのでしょうね。

 

▲第1次側根
▲第1次側根

主根がある程度出揃うと、次に脇から細い根が出てきます。栄養成長が完了し、生殖成長へ切り替わる頃です。この根を「側根(secondary root )」といいます。側根は分岐順によって、「第1次側根」「第2次側根」…と呼ばれます。上の画像は「第1次側根」です。

 

側根は菌根菌が共生する部分でもあります。菌根菌は、宿主である植物に土壌中のリン酸や窒素を供給する代わりに、植物が光合成によって生産した炭素化合物をエネルギーとして貰います。この共生関係を最大限に引き出そうというのが、自然栽培というわけなんです!


このように、自然栽培の農産物は肥料分が入っていないわけではなく、自然界の仕組みの中で作られた肥料分は入っているので、「無肥料」というよりも「無施肥(非施肥?)」という表現の方が語弊がないかも知れませんね。

また、こうした自然界の生命活動は、圃場の個性にも影響を与えます。農薬や施肥によって干渉されていない分、作物にも圃場の個性がダイレクトに反映されます。粒も味もバランスがよい、美味しいけれど粒が小さい、収量はたくさんあるけれど味は今ひとつ、正直いえばあまり美味しくない…等々、圃場の個性(とその圃場に携わる生産者の力量)によって、収穫されるお米は同じ朝日米といえど、本当に多種多様に違っています。

 

このため当会では、岡山パールライスさんの長年の経験と実績による精米技術で、味が均一になるようブレンドしてもらい、皆様にご提供しています。こうしてブレンドされたお米は、様々な個性が調和され、奥深いハーモニーとなっています。

 

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話を戻しましょう~♪(このテの話をすると、どんどん論点がズレていきますので^^;)

▲第3~4次あたりの側根
▲第3~4次あたりの側根

第3次、第4次あたりから、穂作りが始まります。この後、自然栽培の稲なら第6次くらいまで分岐します。通常は第4次くらいで終わってしまうのですが、自然栽培の主根は非常に太いので、稲刈りギリギリまで分岐が続きます。このように根の分岐が進むからこそ、土の上での事象=頭を垂れている稲穂を私たちは確認できるんですね。

自然栽培の稲が倒伏に強い理由、もうお分かりいただけたでしょうか。太くまっすぐな主根と、幾重にも伸び広がる側根たちが、これだけの量の土をわし掴みにし、ガッチリと大地に根付いているのです。自然栽培の田んぼで倒伏してしまった方は、今一度、土の中のことを考えてみてください。どこかでボタンを掛け違えているかも知れませんよ。

 

木村さんは「土の上のことばかり見てはいけません」と仰っています。

土の上に見えるものは結果に過ぎません。土の中にある過程に、ぜひ思いを馳せてみてください。

それにしても、植物って何て偉いのでしょう!自然界の仕組み、知れば知るほど楽しいですね!!