当会では平成28年度より、ラムサール・ネットワーク日本が推進する「田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト」へ正式に参加することになりました\(^o^)/
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ラムサール・ネットワーク日本では、田んぼをすみかとする様々な生きものが、農業、環境、そして心を支える底力となっていることに注目してきました。2013年2月9日に、栃木県小山市で「田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト」(以下、「田んぼ10年プロジェクト」)キックオフ集会を開催し、同 プロジェクトへの参加登録募集を開始しました。このプロジェクトは、田んぼの生きものの多様な世界を再び取り戻すために様々な取り組みの受け皿となること をめざしています。(ラムサール・ネットワーク日本 のWebサイトより)
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◆参加までの経緯について
当会では、自然栽培を『太陽、空気、水、土壌等、自然界の生態系が持つ物理的・化学的・生物的な相互の仕組みと働きを活かす栽培方法 』と解釈しています。その手段として、農薬や除草剤はもちろん、化学肥料も有機肥料も使用しません。
このような栽培法で稲作を進めていくうちに、私たちは、圃場の生態系がだんだん豊かになっていくのを目の当たりにしてきました。以下は圃場巡回のときに見た田んぼの様子です。
種を蒔かないのに自生するレンゲソウ。地中の微生物たちが、レンゲ根粒菌を固定したくて呼んだと思われます。そこへ放ったミツバチ達は元気に分蜂し、私たちはハチミツを分けてもらいました。
ある圃場では、セリが自生していました。
虫が出ても大丈夫。少しのあいだ我慢していれば、やがて天敵となるクモが現れ食物連鎖が始まります。
イトトンボやメダカ、カエルにカブトエビ。動植物たちの遺骸はやがて土へ還り、植物に必要な養分へと過不足なく循環されていきます。米づくりには本来 過剰な薬剤も肥料も必要ないことを、自然栽培の田んぼは教えてくれています。
画面が汚れているように見えるこの小さな黒い点々…何だかわかりますか?赤トンボの大群なんです!
農薬や除草剤を散布しないので、圃場には豊富なエサがあります。そこへ集まる鳥たちは、田んぼの生態系の頂点。
ラムサール条約は、湿地の保存に関する国際条約。水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守る目的で、1971年2月2日に制定され、1980年以降、定期的に締約国会議が開催されています。ラムサール条約では、地域の人々の生業や生活とバランスのとれた保全を進めるために、湿地の「賢明な利用(Wise Use:ワイズユース)」を提唱しています。「賢明な利用」とは、湿地の生態系を維持しつつそこから得られる恵みを持続的に活用することです。
ラムサール・ネットワーク日本(ラムネットJ)は、この国際条約であるラムサー ル条約にもとづく考え方・方法により、日本各地の湿地に関わる地域の草の根NGOや世界のNGOと連携しながら活動している国内の団体です。ラムネットJは、何よりも田んぼそのものが保全されるべき湿地であることに注目。2013年に「田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト(以下、「田んぼ10年プロジェクト」)」を立ち上げました。
この取り組みをただの自然愛好家のロマンチシズムとして解釈されないために、ラムネットJでは「行動計画」も策定しています。
●田んぼの生物多様性向上10年プロジェクト 行動計画2013(PDFファイル)
この行動計画では、当会がすでに達成していると思われるものや、努力次第で達成可能な目標も入っています。そこで当会は、正式にこの活動へ参加することにし、今後はこの自然栽培が環境にやさしい農業であることをより積極的にアピールしていきたいと考えています。
その第1弾として、平成29年度より自然栽培の水田で生きもの調査を開始しました。
また、こうした活動に対し評価をいただき、「パタゴニア環境助成金プログラム」による支援を受けることになり、私たちは「All My Relations Action 」というプロジェクトを立ち上げました。
ぜひこちらの専用ページをご覧ください(^_^)/